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心理/人工知能・認知科学 本田 秀仁教授が第23回日本認知心理学会技術性評価部門にて優秀発表賞を受賞
掲載日時:2025年11月13日

 2025年11月7日、心理学部心理学科 人工知能・認知科学専攻 本田 秀仁教授が日本認知心理学会から第23回日本認知心理学会 技術性評価部門にて優秀発表賞を受賞されました。
 日本認知心理学会は、人間の知覚・記憶・思考・学習などの認知の働きを科学的に解明する研究を推進し、その成果を教育・産業など幅広い分野へ応用することで、学術と社会の発展に寄与する学会です。


<受賞論文について>
発表題目:「関数学習の適応性と多様性―自己生成サンプルに基づく理論的・実証的分析―」
 人間が自ら生成したデータ(自己生成サンプル)を再び学習に用いるという、新しい2変数間の関係性学習の実験パラダイムを提案した。この方法では、実験参加者自身が学習した内容を素材として用い、その手続きを繰り返すことによって,最終的にどのような関係性の学習が達成されるかを分析する点に特徴がある。ベイズ線形回帰モデルを用いた計算機シミュレーションによる理論的分析と認知実験を通して理論的分析で示された傾向が実証的にも確認された。
  計算機シミュレーションと認知実験を効果的に組み合わせた本研究の手法は,新たな学習パラダイムにおける関数学習の認知メカニズムに迫る推論を可能にしており、本結果は先行研究で提案された理論モデルの一般化可能性にも示唆を与えている。

<コメント>
  AIが多くの場面で活用され、人間に代わる場面が増えつつある時代にあって、人間の特性を理解することの重要性はますます高まっています。この受賞を励みに、人間の学びや思考の柔軟さの本質を明らかにし、その知見を社会へ還元できるような研究を今後も進めていきたいと考えています。

<研究者情報>
心理学部心理学科 人工知能・認知科学専攻 本田 秀仁教授