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【成熟社会研究所】「シェアラボ×食農とサステナビリティ いのちの循環編」を開催しました!
掲載日時:2025年11月13日

2025年10月10日(金)と10月17日(金)と二日にわたり、追手門学院大学(総持寺キャンパス)にて開催した「シェアラボ×食農とサステナビリティ いのちの循環編」は、学生を中心に、教職員、一般も含め両日共約60名の参加があり、無事終了いたしました!

 

※本イベントは、授業(食農とサステナビリティ/担当教員:地域創造学部・今堀洋子)と成熟社会研究所がコラボで行うトークイベントで、履修生以外にも公開しています。

 

ゲスト関野吉晴さん

 


10月10日には、探検家である関野吉晴の初の監督作品である「うんこと死体の復権」の上映をしました。この映画は、タイトルからして、とてもインパクトがあり、目をひきます。
関野さん曰く、冗談で言った言葉がタイトルになってしまったそうです。

 

正直、他人の排せつ物が大スクリーンに映し出されるので、目を背けたくなる気持ちにもなりました。
けれど、うんこと死体食べる虫たちという忌み嫌われ鼻つまみ者たちと、それらに尊敬の念をいだき愛情深く接する方々の姿に感銘を受けました。

 

 

鑑賞した学生からも、こんな感想が寄せられました。

 
『人が環境に生み出す一番価値あるものはうんこ』という言葉がとても印象に残りました。

人は現在に至るまでたくさんの物を生み出してきたはずなのに

どういう意味なのか疑問に思ったからです。

しかし人は環境の連鎖に関わっていないのだと気づきました。

(中略)動画内でうんこに寄って来る虫は

人間の体内で作られたものを食べたり卵を産んだりと生命を築いている姿を

実際に見て感動し、いつしか気持ち悪いという感情が一切なくなりました。

 

上映会風景

〔上映会の様子〕

質疑応答の様子

〔質疑応答の様子〕

 

10月17日には、関野吉晴監督をゲストにお迎えしてお話していただきました。

関野さんに総持寺キャンパスに来ていただくのは、2019年に続き今回で2回目となります。

 

関野さんは、20代の頃から探検家として、50年間アマゾンの先住民であるマチゲンガ族との交流があり、彼らから多くの影響を受けてきたそうです。この映画をつくったきっかけも、自然の循環の中にいる彼らとは違い、循環から外れてしまっている我々へのメッセージという意味が込められているのだと感じました。

 

映画の登場人物の裏話しかり、関野さんが世界中を探検して気づいたことしかりと、空間も時間も超えて広がっていきました。

 

印象的だったことの一つに、動物と違って、ヒトはアフリカ大陸を出て、長い時間をかけて移動しながら地球上の隅々までたどり着いても、種としては一つだけで進化はせず、文化の違いで多様性を発展させてきたというお話です。

 

だからこそ、今、地球上で人間が繁栄しているのでしょう。


進行の今堀准教授と話す関野監督

 

今、関野さんの関心は、旧石器時代の人類のように暮らすことだそうで、鉄を使わず、石器だけで、家を建て、食べ物を採取するということを、日本に沖縄から北海道まで四か所の拠点で実験をしているそうです。

 
自然のリズムを壊して便利で豊かな暮らしを手に入れた人類に逆行する形の壮大な冒険をされています。森の中で誰とも会わず、たった一人で一週間過ごすと感覚が違ってくるそうです。
目標は、野性動物にいかに近づくかということだともおっしゃっていました。

 
その様子が、次のドキュメンタリー映画になるそうです。

どんな映画になるのか、今から楽しみです。

 

 
映画「うんこと死体の復権」のHPはこちら
https://www.unkotoshitai.com/
 

  
ご参加いただいた皆様、開催にご協力いただいた皆様、ありがとうございました!

 

 

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 本記事へのお問合せは
 追手門学院大学 成熟社会研究所まで
 seijuku@otemon.ac.jp