11月29日(土)、大阪電気通信大学 寝屋川キャンパスにて、二大学共同講座「歴史にまつわる娯楽 ~史実と虚構のはざまで~」を大阪電気通信大学と共催で開催し、文学部人文学科の久水 俊和准教授が「パブリック・ヒストリーと歴史研究者」をテーマに講演を行いました。
本講座は「歴史にまつわる娯楽」をキーワードとし、以下の2部構成で行われました。
(第1部)
本学と教育・研究等に関する連携協定を締結している大阪電気通信大学総合情報学部デジタルゲーム学科の中根 康之准教授が、ゲームクリエイションを行うにあたって歴史学をどのように利用しゲーム内に反映しているか、また、その有効性と問題点について講演しました。
(第2部)
本学、文学部人文学科の久水 俊和准教授が、マンガや映画などのエンターテイメントにおける歴史の描き方、また、時代考証の経験を通して、史実と創作の境界線や、俗説の取り扱い方、大衆文化としての歴史との向き合い方について講演されました。
久水准教授は「パブリック・ヒストリー」を、歴史を題材としたエンターテイメントとして捉え、歴史研究者との関わりについて考察しました。昭和の歴史娯楽が勧善懲悪のフィクション性の高い時代劇であったのに対し 、現代の漫画作品では、最新研究の反映や時代考証の綿密さが求められ、従来の俗説も柔軟に取り入れながらエンターテイメント性を担保していることを解説しました。また、映画『室町無頼』の事例を通じて、史実の忠実な再現と物語のための脚色のバランスが重要であることを提起されました。
講演終了後には参加者の方々から活発な質問が寄せられ、歴史にまつわる娯楽に対する高い関心がうかがえる公開講座となりました。
大阪電気通信大学と本学とは、今後も教育研究に関する連携を進め、様々な事業に取り組んでいく予定です。








