プレスリリース No.10
2025年6月17日配信
若者に伝える「デートDV防止」。茨木市内の中学2年生に配布
追大生が茨木市と啓発冊子を共同制作
交際相手から暴力を受ける「デートDV」の予防と啓発のため、茨木市と追手門学院大学(略称:追大、大阪府茨木市、学長:真銅正宏)の社会学部・経済学部のゼミが協力し啓発冊子を制作しました。冊子は市立中学校14校の中学2年生を対象に約3000部配布するほか、市HPに掲載するとともにDVの防止について学ぶ授業などで活用されています。
上段左から渡辺さん、吉本さん、吉村さん、甲斐さん
下段左から天野さん、福留さん
内閣府男女共同参画局が実施した「男女間における暴力に関する調査」(令和5年度)では、調査に回答した交際経験のある男女18.0%が交際相手からの暴力被害を経験しており、平成26年度調査の 14.8%から増加傾向にあります。
この状況の中、茨木市市民文化部人権・男女共生課は既存のデートDV予防啓発冊子をリニューアル。その過程で、若年層に向けてより伝わりやすい冊子へするため、追手門学院大学の社会学部 赤枝 香奈子教授、林 大造教授、澤田 華特任助教、経済学部 長町 理恵子教授およびゼミ生36名が制作に携わりました。
冊子には、デートDVが起こるまでの事例や、デートDVに関する基本的な情報、相談窓口などが盛り込まれており、本学の教員が専門分野に沿ってポイント解説などを付け加えています。
制作にあたり学生たちは、茨木市同課の職員の方からデートDVに関する講義を受け、赤枝教授・林教授の講義、子どもの権利条約を学ぶゲーム「子どものけんり なんでやねん!すごろく」(林教授が制作参加)などを通して理解を深めました。
その後、赤枝ゼミの甲斐 七美さん、渡辺 咲和さん(社会学部4年)、林ゼミの吉本 優里さん、吉村 心花さん、福留 大翔さん、天野 郁哉さん(社会学部4年)の学生メンバーが中心となり、様々なバリエーションを網羅した中学生にもイメージしやすいデートDVのシチュエーションを、細かなセリフの一語一句にまで落とし込みました。
それをプロのイラストレーターによって漫画に起こしてもらい、デザイナーによって効果的なレイアウトを施された紙面とすることでデートDVの身近な危険性を若年層にもイメージしやすいよう工夫を凝らしました。
さらに、茨木市男女共同参画推進審議会での議論や、市立の中学校長へヒアリングを行いながら、修正加筆を行い、2025年3月に完成。茨木市立中学校14校の中学2年生を対象に計3000部配布されており、今後、茨木市市民文化部人権・男女共生課の窓口で配布、同課HPに掲載しています。
【ポイント】
〇市と大学が連携し、教員の専門的知見と学生の視点を取り入れたデートDV予防啓発冊子を制作
〇中学生や高校生に近い大学生の感性を活かし、リアルな事例や親しみやすいデザインを反映
〇茨木市立中学校14校の中学2年生に計3000部を配布、授業やHPでも活用
▼本件に関する問い合わせ先
追手門学院大学 広報課 蛯原 織田
TEL:072-665-9166
メールアドレス:koho@otemon.ac.jp