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2025.07.04

「追手門アイデンティティ」

 7月に入ったかと思うと、春学期もまもなく終わります。これで今年も半分が過ぎました。6月30日はハーフタイム・デーというそうですね。この日は、我々の世代にとっては「夏越の祓」で、茅の輪くぐりをして、一年の前半の穢れを落とし、残り半年の無病息災を祈る日です。この時期、京都を中心に、水無月という菓子もよく食されます。
 また、7月に入れば半夏生です。私が住む大阪の農村では、この頃、蛸を食べる慣習になっています。何でも吸盤や8本の足が、稲の成長を促進する象徴だからだそうです。
 思えば今年は、空梅雨かと思えば局所的に雷雨がやってきて、おかしな空模様が続いた年でした。梅雨明けが早いのにも驚きました。水無月の月名が似合うとも見えます。「正常」な季節や気候は、またいつかやってくるのでしょうか。

 今年も「追手門アイデンティティ」という授業の2クラスに、ゲストスピーカーとして登壇してきました。これまではコロナウィルスの蔓延もあり、ずっとオンデマンドの形でしたが、今年は対面で直接学生さんたちから質問を受けました。何人かから、「学長はかたくて威厳があると思っていたが、意外に親しみやすそうだと思った」という趣旨の感想も頂戴しました。褒め言葉と捉えておきたいと思います。
 例年、「なぜ本学の授業は105分と長いのか」などの質問が多いのですが、今年はこれに加え、「なぜ総持寺キャンパスの建物はこのようなデザインなのか」「追手門学院大学が他の大学より優れていると思う点は何か」「学長は普段どのような仕事に取り組んでいるのか」「今後追手門学院大学をどのように発展させていきたいか」など、本学をやや大きな視点や長いスパンで捉えた質問が多く、いろいろ考えさせられました。「今後も学生が「熱中」できる環境づくりを進めて欲しい」「この大学に通っていたと胸を張ることができるように、今の学生生活を有意義なものにしていきたい」という意見もあり、背筋が伸びる思いでした。

 あるべき「正しい」「正常な」大学生活とは、いったいどのようなものなのでしょうか。それを知り、それを我々もサポートしたいと思っています。皆さんが追手門学院大学モデルを何らかの形で提示してくれることを期待しています。

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