国際学部

国際学部国際学科のカリキュラムの成り立ちと専攻制の説明

 国際学部国際学科では、複数の学問分野を横断する国際的な事象を主体的に考え、自ら問題点を見つけ出し、それを解決する方法を日本語と英語の双方で広く示すことができる国際人を養成することを念頭に、グローバルスタディーズ専攻と国際文化専攻を設け、カリキュラムが構成されている。国際社会において情報を発信、受信する際に必須となるバランスのとれた英語力だけでなく、国際学に関する知識を身に着けることを目指した系統的なカリキュラム構成となっている。合わせて、習得した知識を実践するために留学関連科目を設けている。このようにグローバル社会において求められる多様なスキルの習得と、国際文化状況の本質を理解するために必須となる専門的知識の習得を目指した点が、国際学部国際学科の学びの最大の特徴である。

 国際学部国際学科のカリキュラムの基本方針は、以下のとおりである。

<両専攻共通事項>
  • 徹底した英語学習  1 年次より英語の4技能の向上を図りつつ、プレゼンテーションならびにディスカッションのスキルを身につけるための科目が集中的に配置されている。さらに国際学に関連した専門書の精読はもとより、英語での論文執筆や研究発表に至る、英語による応用的な受信・発信力を体系的に身につけるための英語科目が2年次から 3 年次まで段階的に配置されている。
     入学時の英語力を TOEIC 等の英語コミュニケーション能力測定テストにより測り、学部が定めている TOEIC 等の卒業時の目標スコアを実現させるために、充実した専門基礎科目群を設定している。
  • 多様な海外経験の機会提供  学習の動機を高め、興味関心に応じて学ぶことを保証する多様な海外経験(短期・中期・長期海外留学、海外フィールドワーク、海外インターンシップ等)の機会をカリキュラムにリンクさせて用意している。グローバルスタディーズ専攻の学生は、卒業までに最低1回(推奨2回以上)の海外留学が必須となっている。国際文化専攻の学生は、1回以上の海外留学又は大学が用意する選抜型の留学やフィールドワーク等への参加が推奨される。海外経験を通して、英語(外国人留学生の場合は日本語)を使用したコミュニケーション活動の実践、異文化理解、自国文理解を促すことを意図した「留学・フィールドワーク科目群」を設定している。
  • 大学における目的・キャリアを考える科目を設定する  グローバル社会において生じる問題を自らシミュレーションし、複数のスキルを組み合わせてその解決策を論理的かつ能動的に導き出す方法論を身につけ実践させるために「課題解決型科目群」を1年次から4年次まで段階的に配置する。また、グローバル社会における情報の受信・発信において求められる ICT の基礎的なスキルと ICT リテラシーを身につけるために「AI&ICT 科目群」を1年次と2年次に置く。2年次以降には専門的な知識と技能を習得するために、「グローバルリベラルアーツ科目群」及び「フューチャー&イノベーションスタディーズ科目群」を置き、各科目群に特化した専門科目をバランスよく履修できるように科目が基礎から応用まで配置されている。
  • 4年間での学び  学年に応じて、国際学と英語についての基礎から応用までを網羅した学びを進める。1年次及び2年次では世界規模の課題を文化・歴史・地理・社会などの側面から幅広く学び、的確に発信する力を身につけるように学科科目を設定している。2 年次以降は各自の興味・関心に基づき、企業が求めるビジネススキルの習得に関連する科目や、難民、飢餓、南北格差など国際開発支援に関連する科目などを履修し、国際的に活躍する自らのキャリアを見出す。
     学生の自主的な学修活動に寄与することを目的に、学科科目の分野の科目群のほかに、特定の分野に収まらない現代の日本と世界を取り巻く国際的な課題やそれに付随する諸々の不変的な問題に対応すべく「自主研究」を科目として設ける。
<グローバルスタディーズ専攻>
  • 複数回の留学体験(デュアル留学)  グローバルスタディーズ専攻については、1年次及び2年次は英語力の向上を目的に、集中的に英語学習を行うよう必修の英語科目が年次ごとに系統的に配置されている。また原則として、1年次夏期に全員が海外短期語学留学に参加するカリキュラム構成になっている。2年次以降はキャリア形成を目的とした「フィールドワークやインターンシップ」世界 TOP クラス大学への留学など、在学中に1年次の海外短期語学留学に加えて目的別留学へ2回以上参加することができるデュアル留学の機会を提供している。
  • コンセントレーションパッケージ  2年次以降に、コンセントレーションパッケージと呼ばれる3つの体系化された領域(国際ビジネス、国際開発支援、英語プロフェッショナル)について理論と実践を組み合わせた学びを設定する。それによって、実践を伴った各領域の専門的な知識の習得をめざす。
     具体的には、専門教員の指導のもとで、国際フィールドワークや留学を軸に、関連する科目(自主研究1・2、グローバルスタディーズ専攻用の専門講義科目)をセットで履修するカリキュラム構成にしている。
<国際文化専攻>
  • 多様な海外経験プログラム  国際文化専攻では、希望者全員参加の海外短期語学留学に加えて、選抜制の交換留学や、海外フィールドワーク、海外インターンシップ、オンライン留学など複数回の留学の機会が提供される。これらの海外経験を通して、職種に応じて求められる様々なスタイルの英語(ホスピタリティ英語、ビジネス英語、翻訳・通訳英語)についての知見とその運用力だけでなく、グローバル社会で求められる国際文化適応能力を身につけることができる。
  • キャリアを見据えた資格修得のためのプログラム  グローバル企業や国際機関への就職に必須となる TOEIC の高得点取得をめざす専門基礎科目群を配置している。さらに英米の歴史・文化・文学、及び英語学の知見を通してグローバル社会への理解を深めるとともに、英語の教員免許状取得に必要な「免許科目群」を提供している。高度な英語力を有する教員を目指す学生用に、「英語プロフェッショナル」のコンセントレーションパッケージを用意している。希望する学生は、文学部人文学科の日本語教師養成プログラムを履修することもできる。

     このように、国際学部国際学科においては、グローバル社会において求められる国際学についての知識を学び、国際文化適応能力を身につけることを目指す。このために、1年次・2年次にはコミュニケーションツールとしての英語力を身につけるとともに、各専攻の入門科目を通して各自の興味・関心を育てる。

     最後に、より専門的に関心のある領域を深く学ぶための科目として、3年次にプロジェクト1,2を、4年次にプロジェクト3,4を設定している。最終的に、4年次において大学でこれまで獲得してきた知識を卒業研究としてまとめ上げる。この過程で、国際人として何をすべきであるかという自覚と問題意識を明確にし、将来的なキャリアの形成に活かす。なお、国際学部国際学科では、教学関係や学生の個人的な相談に応じるために、各学年に教員をアカデミックアドバイザー(担任)として配置している。
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