【成熟社会研究所】「生理」をテーマに2回の講演会を開催しました!
2026年1月と6月に、追手門学院大学(総持寺キャンパス)において、生理をテーマに2回の講演会を開催しました。
2026年1月7日(水)は、経済学部「男女共同参画社会論」(担当教員:長町理恵子)と成熟社会研究所「追大白い羽根プロジェクト」が連携し、「生理の課題と「男性」はどうつながるの?」(ゲスト:谷本成星氏・大阪大学人間科学研究科博士後期課程)を開催し、学生、教職員を含め約100名が参加しました。
2026年6月16日(火)には、経済学部・多様社会コース・コース演習(担当教員:長町理恵子・栗山直子)と成熟社会研究所「追大白い羽根プロジェクト」が連携し、『企業による社会課題の解決~「学校のロリエ」の事例から~』(ゲスト:田村優樹氏・花王株式会社)を開催しました。学生を中心に教職員、を含め約50名が参加し、演習のメリットを生かしたワークショップも実施し、深い学びを得て終了しました。
本学では、2023年から学生の発案に大学補助金(WIL奨励金プロジェクト)を出す「追大白い羽根プロジェクト」の活動が開始し、学内の女子、多目的、オールジェンダーの各トイレに生理用品を無償設置し、学生が補充活動をしています。
2025年10月からは、新校舎(アカデミックベース)に花王の「学校のロリエ」を導入しています。
(追大WILレポート「白い羽根プロジェクト」はこちら)
1月7日(水)の講演会「生理の課題と「男性」はどうつながるの?」のゲストには、大阪大学人間科学研究科博士後期課程の谷本 成星(たにもと なるせ)さんをお招きしました。
講演に先立ち、「追大白い羽根プロジェクト」代表と副代表(ともに経済学部)が、本学プロジェクトを紹介しました。代表・副代表は企画段階から参加し、司会も担当しました。
続いて、ゲストの谷本さんに、埼玉大学で生理用品の無償設置を推進した埼玉大学Spring Upでの活動経験やアンケートなどについて、お話しいただきました。埼玉大学では男子トイレにも生理用品やサニタリーボックスを設置しています。前立腺がんなど病気の男性がおむつや尿漏れパッドを使用する可能性、生理があるトランス男性(生まれたときに割り当てられた性別は女性だが,性自認が男性)が男性トイレを利用する可能性から、男性トイレにも設置した経緯について紹介いただきました。
参加した学生からは、生理について男性ゲストが語ることへの驚きのコメントも多く、
「生理を女性だけの問題として扱ってきた社会構造そのものを問い直す、という視点を学んだ」
「男性トイレにもナプキンを置く必要があるという話が印象に残った」
「生理に限らず、性に関する知識不足を放置しないことを心掛けたい」
という声が寄せられました。
6月16日(水)のゲストには、花王株式会社(以下花王)ハイジーンリビングケア事業部門サニタリー事業部で「職場のロリエ」「学校のロリエ」を担当する田村 優樹(たむら まさき)さんにお越しいただきました。
講演では、田村さんに「職場のロリエ」「学校のロリエ」の導入秘話をご紹介いただきました。花王は働く女性のアンケートをきっかけに、生理の困りごとを解決するために、2022年から日本で初めて生理用品の備品化プロジェクト「職場のロリエ」を開始し、働く女性の支援や安心して働ける職場を目指しています。学校では、学生が安心して学ぶ環境をめざし「学校のロリエ」の導入も増えています。
職場のロリエ、学校のロリエは、花王が無償提供する生理用品ボックスに、企業・学校が購入した生理用品を入れてトイレに設置する取り組みで、現在「職場のロリエ」は750社以上、「学校のロリエ」は300校以上で導入されています。
企業・学校の導入継続の希望割合は9割を超え、安心して働ける職場環境、男性の生理への理解、従業員帰属意識の向上につながっている点、学校では約6割が生理で困った経験がある、約7割が生理で授業や部活などに集中できないといった生理の課題解決につながることも紹介されました。
生理の貧困や健康経営への関心の高まり、月経随伴症状による年間の経済損失が約5,700億円にのぼるという経済産業省の試算など社会の意識の変化も、職場のロリエ、学校のロリエの取り組みを後押ししているといいます。
花王が生理用品ブランド「ロリエ」を通じて、商品を販売するだけでなく、生理を過ごしやすく職場・学校の環境を良くしていくという、生理に関わる社会課題の解決を実践していることをお話しいただきました。
フロアの学生や教員から質疑応答に加え、田村さんから「学校のロリエを広めるにはどのようにすべきか」という課題をいただき、グループにわかれて考えるワークショップを実施しました。「誰に?何を?どのように?」したら課題解決につながるか考え、いくつかのチームが発表するなど、性別を問わず「自分事」として考える機会になりました。
参加した学生からは、
「社会課題の解決と事業活動を両立させていることを知り、企業に対する見方が変わった」
「男性が生理について話す姿を見て、自分の固定観念に気づかされた」
「生理は女性だけではなく、男性も意識して考えていくべき課題だと感じた」
といった感想が寄せられました。
生理をテーマに2回の講演会を通して、生理をタブー視するのではなく、健康に関わる重要な問題としてとらえる必要性など、参加した学生や教職員にとって多くの気づきを得る機会となりました。
ご参加いただいた皆様、開催にご協力いただいた皆様、ありがとうございました。
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本記事へのお問合せは
追手門学院大学 成熟社会研究所まで
seijuku@otemon.ac.jp


