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【60周年記念事業】60周年記念講演会・シンポジウムを開催 AIと共創する学びを考える

2026.09.18

2026年9月9日(水)、追手門学院大学茨木総持寺キャンパスで、追手門学院大学創立60周年記念講演会・シンポジウムを開催しました。本催しは「60年目の追手門学院大学が示す『AIと共創する学び』」をテーマに、教職員や学生、卒業生、関係者とともに、AI時代における大学教育とこれからの「知」の在り方を考える機会として実施しました。

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開会にあたり、学校法人追手門学院の田口順一理事長が挨拶し、創立以来の歩みを振り返りながら、学院と大学が重ねてきた発展について述べました。

img002.JPG田口 順一 理事長

続いて真銅正宏学長が「追手門学院大学60年の歩み~飛躍の10年~」と題して講演し、キャンパス整備や学部開設など近年の大学改革を紹介しました。あわせて、本学が推進する教育DX「OIDAI DX」の取り組みとして、大学公式アプリ「OIDAIアプリ」や次世代型の学修管理システム、各種データを連携する統合データ基盤について説明しました。真銅学長は、大学教育においてAIを単に制限するのではなく、AIを活用しながら人が共創する未来社会を見据えた教育を進める考えを示しました。

img003.JPG真銅 正宏 学長

基調講演では、本学客員教授の浅川智恵子氏が「文理を超えた学び――AIとともに、インクルーシブな未来社会に向けて」と題して登壇しました。浅川氏は、自身の学びや研究活動を振り返りながら、世界初の実用的な音声読み上げブラウザー「IBMホームページリーダー」の開発や、視覚障害者の移動支援を目的とする「AIスーツケース」の研究開発について紹介しました。また、大阪・関西万博での実証実験などを踏まえ、新たな技術を社会に実装するためには、技術開発だけでなく、法制度や経済性、社会の受容など多様な視点が必要であると指摘しました。理工学に加えて、法学や経済学、経営学、社会科学などの知見を組み合わせることの重要性を示し、文理を超えて学ぶ意義について語りました。

img004.JPG浅川 智恵子氏

続いて、金政祐司副学長が「AI時代における本学の教育」をテーマに登壇し、AIの普及状況や生成AIを活用する際の課題を示した上で、本学の新たな教育方針を発表しました。新方針として掲げたのは、「しなやかで、研ぎ澄まされた総合的”人間知性”を育む」です。AIが急速に社会へ浸透する時代だからこそ、教育の根幹を人間に置き、ヒューマンインテリジェンスを磨く教育を推進する方針を示しました。これまで進めてきたDX環境や個別最適な学修環境の整備を継続しながら、その基盤の上で、人として考え、判断し、他者と協働する力を育む考えを説明しました。

img005.JPG金政 祐司 副学長

後半のパネルディスカッションでは、本学の学生と教員が登壇し、「大学という場でAIがどのような役割を果たすか」をテーマに意見を交わしました。学生たちからは「AIに超えられない限界はあるか」「AI時代に人とともに学ぶ意味とは」といった問いについて、パネリストである教員から回答を学生自身のAI活用経験も踏まえながら議論を深めました。プログラミングやロボット開発、文章作成などで学生たちが生成AIを活用する実例が紹介される一方、道徳や倫理、対話を通じた気づきなど、AIだけでは担いにくい領域についても意見が交わされました。

また、ライティングヘルプデスクやフィールドワークなどを例に、人と関わりながら考えを深める学びの意義について議論しました。AIによる情報整理や作業支援を生かしながらも、自ら経験し、問いを立て、他者との対話を通じて新たな知見を生み出すことが、これからの学びに重要であるとの考えが共有されました。

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コメンテーターを務めた浅川氏は、学生がAIを日常的に活用しながら、その可能性や大学教員の役割まで考えている点に触れました。また、AIの出力を適切に評価するためにも、まず自ら考え、取り組む経験が重要であるとの考えを示しました。また同じくコメンテーターを務めた佐藤宏介理工学部長は、高度化を続けるAIと共に学ぶ姿勢の必要性を述べる一方、発見や創造の喜びを得るためには、自ら答えにたどり着く過程が重要であると指摘しました。さらに、対面で学ぶことや、仲間とのつながりを築く大学という場の意義についても言及しました。

<パネルディスカッション登壇者>

● ファシリテーター:真銅 正宏学長
● パネリスト:金政 祐司副学長、宮﨑 崇将教授、大串 恵太 特任准教授
● 登壇学生:阪本 想菜さん(理工/情報2年)、近澤 花乃音さん(理工/情報2年)、笹嶋 快さん(理工/機械2年)、森川 咲穂さん(社会3年)、上條 夏葉さん(心理4年)、坂尻 積義さん(現代社会文化研究科1年)、大城 まほろさん(経営3年)
● コメンテーター:浅川 智恵子氏、佐藤 宏介理工学部長

img008.JPG佐藤 宏介 理工学部長

記念講演会・シンポジウムは、2025年4月に開設した茨木総持寺キャンパスAcademic Baseの将軍山ホールで開催され、当日は会場がほぼ満席となる中、多くの来場者がAI時代の大学教育やこれからの学びについて考える機会となりました。

創立60周年を迎えた本学は、これまで進めてきた教育改革とDXの基盤を生かしながら、AIと人間知性が共存する時代に求められる大学教育を追究していきます。

講演会・シンポジウム終了後には交流会を開催し、宮宇地俊岳副学長の司会のもと、上森啓史専務理事が挨拶した後、松井健副学長の発声で乾杯が行われました。参加者は講演やパネルディスカッションを振り返りながら交流を深め、創立60周年を記念する一連の催しを締めくくりました。

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