和歌山県海草郡紀美野町に行ってきました。地域創造学部の藤田学部長が校長を務める「きみの地域づくり学校」の開講式に出席するためです。地域創造学部の西畑萌さん(4年)、吉田陽希君(3年)、岡本拓実君(4年)、松本彩音さん(2年)たちとも、大学とは全く異なる空気の中で、いろいろお話しできました。
紀美野町と本学とは包括連携協定を結んでいます。海側から高野山へ続く道沿いで、大阪府にも近い場所ですが、一般的にはあまり知られていないのではないかと思います。最近、いわゆるⅠターンやUターンとして、ここに移住したり起業したりする方などがたくさんおられるとのことでした。この町の魅力を参加者に聞くと、夏の満天の星空や蛍、美味しいもの、人々の温かさなど様々な答えが返ってきます。移動手段が限られる不便さ以上の豊かな空気が確かに流れています。
ここの農作物を使ったジェラート、極上の十割蕎麦やこだわりのごま豆腐など、他にない美味しさにまず驚きました。山の上の一軒家ベーカリーなのに、数十台の車と人が並んでいて、ここのパンをしばらく待って買うこと自体がレジャーのように見えるお店など、他にも探り当てていくと唯一無二のものがたくさん隠れています。
開講式に続く講義の中で、二拠点生活の話が出てきました。普段は便利な都会で生活しながら、週末は紀美野町のような空気のきれいな場所で過ごすという生活です。どうやら人間は、便利な世界と、たとえ不便でも自然に近い、ゆったりとした時間が流れる世界という、異なる世界を同時に求める心を持つようです。
大学についても、同じようなことが考えられます。
授業や自学自習については、便利で集中できる設備があれば事足りるかもしれませんが、時々、友人や教職員とゆったり話す場所も欲しい。少し休むにしてもソファーもいいけれども外のベンチもいい。いい季節には屋上や芝生広場で大地の感触を確かめながら過ごすのもいい。
創立60周年を迎えた今年、本学は、新教育方針として、学生が総合的な「人間知性」を磨くために、「知の創出の場」「人間的経験の場」「試行錯誤する場」「学習プロセスを支援する場」を提供することを謳います。キャンパスのどこかに、これら4つの場を探し当ててください。