SDGs思考で世界を見る 授業
ミャッ テッキン 国際学部 国際学科 2年

SDGs思考で世界を見る

母国の紹介プレゼンテーションで使ったスライド

はじめに  


 グローバルスタディース3&4の授業は、世界の様々な問題を国際的な視点から考え、SDGsを通じて自分たちの生活と世界のつながりを学ぶことを目的にしています。春学期と秋学期を通じて、ニュースや教科書、レポート、ディスカッション、プレゼンテーションなどを通じて多くのことを学びました。この授業では、知識を得るだけでなく、世界のことを自分のこととして考え、行動につなげる力を身につけることができます。


春学期:世界を知ることから始まる


 春学期では、まず世界の課題について学びました。授業の目的は、世界を取り巻く問題を広い視野で考え、将来の動きを予測できるようになることです。貧困、環境、人権、平和などのテーマをSDGsの観点から学び、3回のレポートを通してニュースや記事を分析しました。  
 特に印象に残っているのは、自分の国について紹介するプレゼンテーションです。私はミャンマー出身なので、「ミャンマーの文化と社会」について発表しました。発表を通して、自分の国を改めて見つめ直すことができ、他の学生にもミャンマーの魅力を伝えることができました。蛭田先生は、外国出身の学生や海外経験のある学生に発表の機会を与えてくださり、学生同士でお互いの国や文化について学び合いました。インドネシアからの留学生の発表もあり、さらに、日本の学生が海外研修や短期留学の経験をシェアしてくれたこともとても興味深かったです。質問をしたり意見を交換したりすることで、教室の中で「世界」が広がっていくように感じました。  
 また、先生はよく「私たちは日本のように安全で便利な場所に住んでいても、他の国の問題を無視してはいけません」とおっしゃっていました。この言葉はとても印象的で、世界の出来事を“遠い問題”ではなく“自分にも関係あること”として考えるきっかけになりました。  
 春学期の最後には、グループで行ったプレゼンテーションをもとに、一人ずつYouTube動画を作成しました。自分の発表を撮影し、チャンネルを作って動画をアップロードするという活動はとても新鮮でした。撮影や編集の方法を学ぶのは初めてでしたが、自分の発表を形に残せたのは大きな経験でした。この活動を通して、情報をわかりやすく伝える力やデジタルスキルも身についたと思います。


秋学期:SDGs思考で考える力を育てる


 秋学期では、田瀬和夫さんの『SDGs思考』という本を使って、より深く社会課題について考えました。春学期で学んだ世界の課題を、自分の身近な生活や地域の問題とつなげて考える内容でした。自分でニュースや記事を選び、2本のレポートを書きました。どのテーマを選ぶか考えるのは大変でしたが、自分の興味のある社会問題について調べ、意見をまとめる力がついたと感じます。
 さらに、グループで本の内容をもとにプレゼンテーションを行いました。私たちのグループは「脱炭素社会へ向けた地球のための意識改革」というテーマを選び、環境問題と私たちの生活の関わりについて考えました。プレゼンテーションでは、意見を出し合う中で、「生物多様性」や「ネイチャーポジティブ」などの考え方にも触れ、環境を守ることの大切さを改めて感じました。  
 他の学生の考えを聞くことで、自分の考え方の幅も広がり、環境問題をより身近に感じることができました。先生はいつも学生の意見を尊重してくださり、発表の準備も丁寧にサポートしてくれました。


授業を通して学んだこと


 この授業を通して、私は世界のことを「遠い出来事」ではなく「自分のこと」として考えるようになりました。たとえば、気候変動や貧困などの問題も、自分の生活と関係していると気づきました。また、レポートの書き方やプレゼンテーションの作り方、質問の仕方など、学問的なスキルもたくさん身につきました。特に、YouTube動画を作る活動や、さまざまな国の学生との交流は、他の授業ではなかなかできない貴重な体験でした。


おわりに


 グローバルスタディーズ3&4は、世界の現状を知り、自分の考えを広げることができる授業です。授業を通して学んだことは、将来どんな分野に進んでも役に立つと思います。国や文化が違っても、お互いに学び合い、支え合うことの大切さを実感しました。これからもこの授業で得た視点を大切にし、世界の一員として考え、行動できる人になりたいです。