TOP大学留学カリフォルニアバークレー校


はじめに
本稿は、TOP大学留学制度を利用し、3か月間アメリカのカリフォルニアバークレー校に留学した体験談です。「初の1人海外留学へ」、「自分の成長の実感」、「価値観の変化」という題名の下、3つの部門に分けて記しました。
このTOP大学留学制度は、私が1期生となる国際学部から始まった制度です。国際学部のグローバルスタディーズ(以下GS)専攻では、1回生の時に1か月間アメリカに留学することが必須ですが、TOP大学留学は志望制のため、自ら声をあげることが必要です。また、国際学部GS専攻では、4年間で2回以上留学に行く機会があります。そのような様々な選択肢の中でTOP大学留学を選んだ、そんな体験を記します。
初の1人海外留学へ
まず、TOP大学留学に挑戦しようと思った動機から述べます。大きく分けて2つあります。1つ目は、本校に入学する前から憧れていた制度だからです。本校の留学制度はとても充実しており、その中でも世界のTOPクラスの大学に留学できるというこの制度に最も魅かれ、この留学を1つの目的として入学しました。また、英語能力の条件があり、その基準条件にも達しました。TOP大学ということで「基準がとても高いのではないか?」と思うかもしれません。実際、基準は高いです。しかし、手が届かない程ではありません。一生懸命努力して1回生の頃から勉強を怠らず、着実に実力をあげていれば基準は達成できます。私の場合は何回も何回も基準に達するまで試験を受け続け、最後のぎりぎりまで粘って勝ち取りました。最後まで諦めない心が自分を奮い立たせました。
2つ目は、1回生の時の留学に心残りを感じていたからです。冒頭でも述べたように、GS専攻には1年次に全員必須の留学があります。その時は、日本人の学生6人と一緒にペンシルベニア大学に行きました。やはり、日本人と一緒に行き、日本語を喋れる環境であると、いくら海外にいたとしても日本語で話すことが主でした。日本に帰国した後で、せっかく海外にいたのに日本語で話す環境があったため日本語を話していたことに少し後悔をしました。その為、今回の留学では、英語だけの世界を自分で作りたいと思い、留学に再度挑戦することにしました。これらが、私がTOP大学留学に挑戦しようと考えた理由です。(ちなみに、なぜカリフォルニアのバークレー校にしたかというと、アメリカン大学、ペンシルバニア大学、カリフォルニアバークレー校の3つの選択肢の中で、基準を満たしたのがカリフォルニアバークレー校だったからです。)
今回の留学では、初の1人でした。海外には行く経験がありましたが、1人では行ったことがなかったので不安と楽しみを抱えながら、飛び立ちました。事前の準備も、飛行機の予約も、宿泊先の寮をとるのも自分でやったので色々と大変でしたが、先生や周りの人にサポートしてもらってなんとかできました。飛行機に16時間1人で乗るのが少し退屈でしたが、到着した後は友達もすぐにできて楽しい生活を過ごしていました。この挑戦が私の人生における大きな1歩となりました。
自分の成長の実感
私は、留学に行く前から英語が流暢に話せるわけでもなく、英語が得意でもありませんでした。そんな自分を1番支えてくれたのは自分の努力でした。1人で留学に行っているため、周りに仲のいい日本人は1人もいませんでした。学内には同じく留学している日本人は何人かいましたが、また日本人と関わると同じ失敗をすると思い、日本人とは一切関りを持ちませんでした。授業には、留学生もたくさんいて、同じアジア圏の中国人や韓国人、ブラジルやアメリカ、カナダなど世界各国から留学に来ていました。もちろんバークレーに住んでいる人もいました。留学生は皆英語が流暢で、授業開始早々自分との実力の差に圧倒されました。
授業はもちろんオールイングリッシュで、語学留学ではないため、日本で授業を受けるように普通に授業が進んでいきます。1つの授業を理解するのにとても大変でした。しかし、現地の先生に英語を勉強していることを伝えると優しく対応してくれました。初めのうちは英語を聞き取ることに必死で授業内容が上手く入ってきませんでしたが、だんだん耳が慣れてきて、授業でも何を言っているのか分かるようになりました。
最初は学校だけでなく、生活するにも一苦労でした。学校の近くにはスーパーがほとんどないため、スーパーに行くときはいつもバスを利用していました。なんでも初めてのことが多く、言葉を理解するにも大変なため毎日外に行くだけで疲れていました。でも、いくら授業内容が難しくても、理解できなくても大学には毎日通うようにしていました。ここで折れたら何も分からなくなるし、「留学に来た意味が水の泡になってしまう」と常に心には強く刻んでいました。そもそもの課題が多く、それにプラス復習や予習と勉強付けの毎日でした。今しかこんなに勉強することはできないとポジティブに考えて、今まで以上に勉強を頑張りました。努力する心は決して欠かさなかったです。
その成果なのか、留学終盤になってくるとアメリカで生活しているのが苦じゃなくなるほどホームタウンのように過ごすことが出来ました。友達とのコミュニケーションもとれるようになり、行動の幅が広がりました。もちろん、勉強尽くしの毎日ではなく、週末には友達と遊びに行ったり、カナダやロサンゼルスなど旅行に行ったりもしました。毎日が充実していました。実際、病みそうにもなりました。何もしたくない、英語にも触れたくないと思った日もありました。しかし、そういう時こそ自分の心をコントロールして強く生きていました。自分に「私ならできる!大丈夫だ!」と言い聞かせて辛い日々も乗り越えました。そういう時に話せる日本の友達がいなかったのは少し寂しかったですが、日本で応援してくれている友達や先生から応援メッセージをもらいました。その度その度壁にぶつかることでその壁を越えたときに自分の成長を感じることが出来ました。
価値観の変化
留学に行く前は当たり前のことが日本に帰ってくると、当たり前に感じなくなりました。例えば、私は寮に住んでいてすべて自分のことは自分でしていました。ご飯や洗濯物、掃除など1人暮らしの人にとっては当たり前なのかもしれないですが、実家暮らしのため1人で生活したことがなく、アメリカに行って初めて1人暮らしをしました。慣れない地での生活は大変でした。その為、帰ってきたときの安心や両親の有難みを改めて感じました。もちろん1人で生活することで生活力や自己管理能力は成長しました。ほかにも、考えなくても言葉を発することが出来る素晴らしさに感動しました。アメリカにいるといつも考えて発言したり、聞き取る時も頭を使ったりしていましたが、日本ではその必要がなく母国語の大切さを実感しました。また、授業においても内容は決して簡単ではないのに言葉が聞き取れるだけでこんなに簡単に感じるのだなと思いました。留学行く前までは何事も当たり前に感じていたことがいざ留学に行き、それ以上の困難に立ち向かうと改めて日本の良さや母国語の素晴らしさに気づきました。
人間関係についても同じことが言えます。留学には1人で行っていたため、現地で友達はできましたがコミュニケーションに少し戸惑ったり、日本語のように英語が流暢に話せるわけでもないので真剣な相談が出来なかったりしました。友達と自分の話したいことが話せるだけで伝わる嬉しさというものも実感しました。留学に行って様々なことを乗り越えてきたため、メンタル面では一段と強くなって帰ってきました。その為、少しのことではへこたれなくなりました。「自分はあの留学を乗り越えたからこれぐらい大丈夫だ」と自信をもって物事に取り組むことができるようになりました。少し嫌なことでも、辛いことでも、それ以上の経験をしてきたことで小さな壁がちっぽけに見えるようになりました。留学に行く前と行った後を比べると明らかに成長した姿が内面からも外見からも見て取れると思います。
おわりに
この留学を通して数えきれないほど成長しました。留学していた期間だけでなく、留学前や留学後も成長できました。この留学で培った経験は今後の学校生活や就職活動に繋げていこうと思います。また、この貴重な経験は一生自分の糧になると思っています。留学をサポートしてくださった先生方や、莫大な費用を出して留学に行かせてくれた両親、そばで応援してくれた友達には本当に感謝しかないです。大きな一歩を出して踏み出したからこそ自分の世界観が広がり、価値観が変わり、自分自身強くなりました。この経験は一生の宝物です。