フィリピン NGO LOOB Philippines
岩瀬 杏夏 国際学部 国際学科 2年

CP国際開発フィリピン留学

現地の博物館にて参加者のみなさんと

はじめに  


 本稿は、2024年9月2日~9月9日までのコンセントレーションパッケージ国際開発を通じたフィリピン留学において、経験したことや感じたことを記したものです。特にフィリピンに興味がある方や短期留学を考えている方に読んでいただければ幸いです。


留学を決意した理由と渡航までの心持ち  

 元々私は貧困問題や途上国支援に興味がありました。なのでこのプログラムを知った時は自分にぴったりだと思いました。また私は以前からフィリピンに行ってみたいという気持ちがあり、そんなフィリピンに旅行ではなく「留学」として行くことで、フィリピンの方々の人柄や考え方により深く触れることができるのではないかと思い、留学を決意しました。  
 渡航するにあたって、一週間という期間の短さと衛生環境についての懸念がありました。期間に関して、正直一週間では得られるものが少なすぎるのではないかという気持ちがありました。また衛生環境においては、水回りが何よりも心配でした。ですが、これらの不安は度々行われる事前学習においてだんだんと払拭されていきました。何度もフィリピンに渡航経験のある平井先生や北村先生の貴重なお話をうかがえたり、実際に現地で生活されている方とZOOMをつないで、そこでの実際の様子を知ることができたりしました。ただフィリピンの文化や歴史についての座学が行われるのでなく、身近な方の体験談や渡航経験者側からの見解を知ることができたのは、私の中でかなり大きかったです。  
 学校主催の留学だと、サポートしてくださる方のほとんどが顔見知りなので、なんでも質問することができる上に連絡が取りやすいのが安心です。

現地でのプログラム  

 振り返ってみると、毎日が初めての経験や新しい学びばかりで充実しており、あっという間に一週間が過ぎました。  
 私たちはシェアハウスで生活しており、指定された時間に起き、前日の振り返りをした後、その日やることをざっと確認し、朝食を食べます。朝食はハウスの管理人さんたちが毎日作ってくれていました。フィリピン料理や中華料理のようなものが多かったです。  
 その後はその日行なうプログラムに関することを勉強します。中でも一番興味深かったのは、フィリピンでのゴミの排出量やゴミに関する意識についてでした。グループでディスカッションをしたり意見をシェアしあったりもしました。ためになることばかりで、すごく勉強になりました。  
 それが終わるとジプニーと呼ばれているバンのような車に乗り、朝学んだことを実際に自分たちの目で確かめに行きます。この2ステップを踏むことで、学んだことがより自分のものになった気がします。  
 昼食や夜ごはんは外のレストランやファストフード店で食べることが多かったです。フィリピンで有名な美味しいお店にたくさん連れて行ってもらい、とても満足です。食事をしながらフィリピンの方々とお話をしたり笑いあったりする時間が本当に大好きでした。  
 ジプニーでハウスに帰って来た後は自由時間です。危ないので外には行けなかったですが、ハウスの共有スペースでトランプをしたり歌を歌ったり写真を撮ったりして、フィリピンの方々だけでなく、日本人参加者とも仲を深めました。  
 上記した通り朝から夜まで本当に毎日が濃かったです。ベッドに入ったらいつもぐっすり寝ていました。

フィリピン留学を通して学んだこと

 座学で学んで得た知識を実際に自分の目で見て確認するという作業を毎日行なったことで、現状調査の大切さに気が付きました。たとえば途上国に支援をしようと思っても、ただお金を寄付するだけではなにも変わりません。私たちのような先進国の人間、もしくは支援希望者が実際に現地に足を運び、必要とされていることを見極め、正しい方法で支援する。これが本当に重要なんだなと感じました。
 また、フィリピンの方々の優しさや面倒見の良さに思う存分触れることができ、自分にないものをたくさん見て感じて学ぶことができました。

おわりに  

 この留学を通してフィリピンについて多くのことを学べたのはもちろん、たくさんの経験と大切な友達が増えました。大きな一歩を踏み出すのには大きな勇気、そして決断が必要ですが、それを乗り越えた先には達成感や満足感が待っています。本稿が、これから留学をしたいと考えている方の力に少しでもなれたら嬉しいです。