フィリピン NGO LOOB Philippines
京田 莉恋 国際学部 国際学科 2年

CP国際開発フィリピン・イロイロ市での体験

現地で仲間たちと
モロ・チャーチでメンバー全員と

はじめに  


 本稿は2024年9月2日-8日、イロイロ市で経験した留学体験について記します。今回の留学はコンセントレーションパッケージ国際開発の一つです。語学留学ではなく、現地のLOOBというNGO団体(非政府組織)の実施する英語研修&ソーシャルアクションプログラムに参加し、英語を使ってSDGs(Sustainable Development Goals/持続可能な開発目標)について学びました。この留学に興味がある皆さんに少しでもお役に立てたら光栄です。以下、「活動内容について」「感じたこと・考えたこと」について記します。


活動内容について


 1週間の滞在では、フィリピン大学生1人と日本人3人が1チームになって行動をしていきます。午前中はSDGsについて英語でレクチャーを受け、それぞれのターゲットの意味とイロイロ市で何が問題になっているのか学びます。また、午後の活動に向けてグループで準備をすることもあります。午後は午前中に学んだSDGsに関連するアクティビティを行います。例えば、貧困について学んだ日は貧困コミュニティを訪れ、実際の状況を自分の目で確かめに行きます。また、ごみ問題について学んだ日はごみ処理場を訪れ、イロイロ市の深刻なごみ問題を目の当たりにしました。午後の活動を通して一番多かったアクティビティはインタビュー活動です。実際に現地のコミュニティの方にインタビューを行い、彼らの生活について聞くことができました。現地の方の声を聴くことで、リアルな生活を知ることができます。


驚いたこと


 フィリピンのごみの深刻さに一番驚きました。午後の活動でごみ処理場を訪れた際、ごみの状況を目の当たりにしました。ごみを埋める場所がなく、大量のごみがとても高く積まれているも状況をみて、フィリピンでは分別がされていないことを知りました。労働環境も日本と比べるとよくなく、衛生環境も整っていませんでした。日本とは全く違う環境で働いている人がいることやフィリピンで大量のごみが捨てられている状況、過酷な労働下でも働きたいと思っている人が沢山いるという状況にとても驚きました。それと同時に、生活をするためにどんな仕事でもしないといけない状況下に置かれている人がいることを知り、現実を突き付けられたように感じました。貧困に苦しんでいる人と初めて出会い、貧困という状況がどのようなものなのかを知り、衝撃をうけたのを覚えています。


感じたこと・考えたこと


 この一週間で日本では経験することのできないことを多く体験することができました。活動を通して、フィリピン人はとても明るく、パワーにあふれている風に感じました。空港や町中ですれ違っただけでも、誰もが笑顔で“Hi!”と声をかけてくれます。綺麗な水を簡単に手に入れることができなかったり、貧困に苦しんでいたりするにも関わらず、「私はとても幸せ」という声を沢山聴きました。家族と入れるから幸せ、孫の成長を見られるから幸せなど、身近なものに幸せを感じているようでした。これを受けて、なんでも手に入れることのできる私たちより何十倍も幸せに毎日を過ごしているように感じました。もっと身近なものや1日1日、人との繋がりに幸せを感じていけるような人になりたいと強く感じました。


おわりに  


 一週間と聞いてとても短いと感じると思います。しかし、この一週間はとても濃く充実したものでした。日本にいては学べず感じることのできないことを体験できたと思います。この留学で学んだことや考えたことを日本での生活でも生かしていきたいと思います。留学で終わりだけでなく、これからも学び続けていきたいと思います。
 もしも、迷っている学生がいたら強くお勧めしたい留学です。見知らぬ場所に飛び込むのに不安を感じているかもしれませんが、一度飛び込めば大丈夫です。フィリピン人の温かい人柄に魅了されてみてください。