NPO法人CPAOへのフィールドワーク報告書

1. はじめに
国際学部平井ゼミでは、子どもと家族を取り巻く社会課題とそれらに対する民間支援の活動を学ぶため、2024年12月14日にNPO法人CPAOへの活動見学フィールドワークを実施しました。学生たちはCPAOカフェを訪問し、支援活動の実際を学ぶとともに、スタッフや利用者との交流を通じて、社会課題への理解を深める機会を得ました。
2. 認定NPO法人CPAOの概要
認定NPO法人CPAO(しーぱお、HP:https://cpao0524.org/)は、大阪市生野区に拠点を置く民間非営利組織で、生活困難を抱える子どもと親に対する生活支援、地域ネットワークの構築、調査・政策提言などの活動を行っています。特に、CPAOカフェでは、支援を必要とする人々が気軽に集い、相談し合える場が提供されています。
3. フィールドワークの概要
(1) 実施日・場所・参加学生
日時: 2024年12月14日(土)
場所: CPAOカフェ(大阪市生野区)
参加学生:国際学部1年生3名、2年3名、国際教養学部4年生3名
(2) 活動内容
CPAOの理念と活動内容の紹介
ボランティアとしての関わり方の説明
CPAOカフェの見学
利用者やスタッフとの交流
質疑応答・意見交換
体験を通じた感想の共有
4. 参加学生達の感想
今回はNPO法人CPAOへのフィールドワークに参加しました。ここでは、子どもの貧困を減らすためにこども食堂や物資の配布などの様々な活動を通じて支援しているとわかりました。これらの活動が地域社会にどのように影響を与えているのかについて考えることができました。また、CPAOに参加していた女性の「寄り添って話を聞いてくれるだけで良い」という言葉が印象に残りました。この言葉には、単に物資を提供するだけではなく、心のケアや共感がどれほど大切であるかが込められているなと感じました。多くのシングルマザーや困難な状況にあるお母さんたちは、日常生活における忙しさやストレスに押しつぶされそうになってしまいそうになりますが、誰かがそばにいて話を聞いてくれることで、心が軽くなり、再び前向きに頑張ろうという気持ちになれるのではないかと思いました。このようなフィールドワークに参加したおかげで、自分自身の視野を広げ、ボランティアに参加したいという気持ちがより一層強まりました。実際に支援活動を目の当たりにし、困難を抱える人々と直接触れ合うことで、社会問題への理解が深まりました。ありがとうございました。
CPAOを訪れた印象は驚きでしたが、良い意味での驚きでした。私の母国(インドネシア)では見たことがない形態の組織だったからです。人々の困りごとを聞き、助ける場所としてカフェの形を取る団体に魅了されました。また、そこにいる人々が私たちをどれだけ温かく迎えてくれたか、どれだけ丁寧に説明してくれたか、そして私たちの質問にどれだけ親切に答えてくれたかを見て、心が動かされました。スタッフの方々がなぜこの分野に入り、ボランティアとして働いているのかという話を聞くことができ、心温まる経験でした。また、主に別の仕事を持ちながらここでボランティアをしている人々や、いくつかの場所でボランティアをしている人々を見て、その献身と共感の深さに感銘を受けました。CPAOを訪れることで、困っている人々が必要としているのは、ただ誰かに話を聞いてもらうこと、そして共感を持って接してもらうことだという大切なことに気づかされました。また、この訪問を通じて、コミュニティサポートの価値と、困っている人々に手を差し伸べる重要性について、より深く理解することができました。
CPAOでのフィールドワークでは、温かく迎えてくれる雰囲気にとても感動しました。カフェは居心地が良く、家庭的な感じがあり、スタッフの皆さんがとても仲が良いようです。スタッフの皆さんの個人的な話を聞くと、忙しい中でも困っている子どもや母親を支援したいという強い意欲を感じました。また、支援を受けた後にボランティアとして活動している母親の視点から、貴重な話を聞くこともできました。彼女が「一番大切だったのは、ただ話を聞いてもらうことだった」と言った時、心が打たれました。私たちは他の人をどのように助けることができるかをよく考えますが、時にはその人の話を聞くことが最も大切なことだと気づきました。誰でも、時にはただ話を聞いてもらいたい瞬間があると思います。この団体が物理的な支援だけでなく、困っている人に耳を傾けることにも力を入れている点に感心しました。
I wanted to join because I want to understand how an organization like this works in Japan. The most surprising for me was that some people from different backgrounds joined this organization to contribute to society. I remember asking one of the staffs about this job. She said that this job is exciting because she feels a sense of fulfillment in contributing to society. She said she is a teacher in a school who teaches a different subject from what she is doing in this organization. After listening to that, I just wondered how people still want to give something to society while they also have a busy life. Not many people want to do that because they prefer to only manage their personal life.
5. まとめと今後の展望
本フィールドワークを通じて、学生たちは支援活動の現場を直接体験し、支援を必要とする人々にとって何が大切なのかを深く考える機会を得ました。CPAOの取り組みは、支援とは物資の提供だけでなく、共感的な寄り添いこそが重要であることを示しており、学生たちにとって大きな学びとなりました。このような貴重な機会を提供くださったCPAOさんに感謝申し上げます。
文責 国際学部 准教授 平井 華代