門真プロジェクト

はじめに
本稿は、追手門学院大学で7月に開催された多文化交流イベント「門真プロジェクト」についての記述です。門真プロジェクトとは、門真市主催の海外推進事業の1つである、中学生プレゼンコンテスト「めざせ世界へはばたけ事業」に参加した中学生を対象に、英語を使いながら本学在学の留学生やオーストラリア・サンシャインコーストからの留学生などと交流し、多文化への理解を深めるイベントです。企画、運営は本学の先生方や松宮ゼミ、原ゼミの学生が中心となって行いました。私、岸田伊織とゼミ長の會澤堅進は、3回生の運営・司会として、4回生リーダー達のサポート役を行いました。
プログラムについて
上記の通り、門真プロジェクトは中学生英語プレゼンコンテスト「めざせ世界へはばたけ事業」に参加した中学生を対象に、ダンスやゲームなど、非言語要素を含む様々なアクティビティを通じて留学生や本学の学部生と交流をするイベントです。
プログラムの流れは、開会式から始まり、私たちの原ゼミで考えたアイスブレイクを行い、そこから前半は本学の松宮ゼミの4回生がそれぞれアクティビティを行い、昼食を食べた後、後半では本学の留学生がそれぞれの出身国に関する様々なワークショップを開き、最後に表彰式と閉会式で終わるというような構成で進んでいきました。
プログラムの詳細は、前半のプログラムでは、紙を使ってゴジラを折ったり、新聞紙を使用しどれだけ高く積み上げられるかをチームで競い合うなどのゲームを行ったりしました。最初は緊張した様子が見られた中学生でしたが、本学の学部生や留学生との会話を楽しみながらアクティビティに励んでいました。
ダンスプログラムではadoの「私は最強」のサビ部分をチームごとに練習し、ランチタイムを挟んで発表を行いました。かなり複雑なダンスで、練習時間が短かったのにもかかわらず、発表の際には皆笑顔で素敵なダンスを披露してくれました。
後半のプログラムでは、本学在学の留学生たちが、それぞれの国のゲームや伝統のものなどを英語で本学の生徒や中学生たちに紹介したり、一緒に作ったりするワークショップを行いました。ワークショップでは香港のクイズ、インドネシアの伝統の旗づくりなどがあり、中学生たちも普段なかなか触れないような、英語圏以外の多文化に触れることができ、興味津々でワークショップを受けているように見えました。
アイスブレイクについて
上記の通り、私たち原ゼミは門真プロジェクトの最初のプログラムであるアイスブレイクゲームの担当として、ゼロからゲームの企画・考案を行いました。春学期間のゼミの授業時間を活用し、チームごとにゲームを考案し、ロールプレイを通じてゲームの改善を進めました。「チームワークを発揮できるか」「中学生が英語を活用しながら楽しめるか」「言葉だけでなく身体を動かすか」といった要素を中心に企画し、本番では初対面にもかかわらず、中学生と学部生、留学生が助け合いながら和気あいあいとゲームを楽しむ様子が見られました。ゲームを企画する際に、中学生と留学生の両方が楽しめる難易度とルールの設定や、ルール説明を一回で理解してもらうための工夫、短い時間でスムーズに進めるための方法などについて多くの課題に直面しました。
今回の門真プロジェクトを振り返って
今回の門真プロジェクトを通じて、私は大きな学びを得ました。ゼミのメンバーとアイスブレイクを考える際、中学生と留学生の両方が楽しめるように難易度の設定が難しいと感じていました。その時、私は「このレベルなら自分にはちょうどよくて楽しいかな」と、自分を主語にして物事を考えていました。しかし、実際にアクティビティを楽しむのは中学生と留学生です。したがって、主語を自分ではなく、中学生や留学生にして、彼らの立場に立って物事を考えなければならないと気付きました。
さらに、ゼミの中でリーダーとしてイベントの司会や進行をお手伝いする中で、中学生、在校生、留学生、本学の先生など大勢の前で話す機会がありました。緊張しながらも無事に話をすることができ、これまでにない良い経験をすることができました。この経験のおかげで大勢の前で話すことに対する自信が一段と高まり、今まではプレゼンテーションなどの時に緊張でうまく説明できなかったりする場面がありましたが、そのようなことも減らせることができました。
おわりに
私は今回の門真プロジェクトに参加するのが初めてでした。初めてにもかかわらず、3回生リーダーで司会・運営のサポートという大きな役割を担当させていただいて、ここまでいい学びや経験をすることができたのは、今回門真市から来てくれた中学生や、オーストラリアから来た留学生、ゼミのメンバー、4回生の皆さん、あとは先生たちのおかげだと思っています。このような機会を与えてくださって、本当に感謝しています。来年度もプロジェクトを行う予定であるため、ぜひ参加しようと思います。来年度は、自分たちが中心となってイベントを行うので、今年度の学びよりもさらに良い学びを得られることを楽しみにしようと思います。