2月19日(水)に和歌山県田辺市の大学連携地域づくり事業費補助金の採択を受けて実施した、「宿泊施設でのインバウンド英語対応の実態調査」の成果報告を田辺市役所にて、調査に参加した地域創造学部の2年生3名から行いました。 本調査は、世界遺産認定により、急激に訪日外国人が増えた田辺市にて、観光事業従事者(特に宿泊施設)の現状を調査することを通して、田辺市の魅力・解決すべき課題を学生の視点から見つけることを目的に行われました。
田辺市市街地及び中辺路地区で、外国人宿泊客への接客に関するアンケートおよび聞き取り調査を行い、宿泊施設のニーズと課題を探りました。
調査からは、日々の宿泊者対応によって、英語の習得が進んでいることが明らかになり、外国人宿泊客は、熊野の魅力の一つとして、「人」との出会いを挙げ、町全体が外国人にフレンドリーだと認識されていることが分かりました。
一方、課題としては下記の項目が挙げられました。
- 田辺市街地を早朝に出発し、熊野古道へ向かう外国人宿泊者にとって、昼食用のお弁当を入手できる店舗がない。
- ガイドマップなどで、緊急時の避難手段が多言語化されていない。
- 外国人観光客の香水の匂いが宿泊施設の部屋に残る。
- 田辺の名産のみかんや梅、梅酒が外国人には不向き。
そうした課題に対して、
- 学生と市が協力してお弁当事業を繁忙期に試験的に導入する。
- 観光マップとハザードマップの両面フリーペーパーの作成、配布。
- 「熊野の香り」の部屋や、熊野の香りスプレーを推奨し、外国人が香水を使用するのを控える。
- お土産として、熊野の木で作ったキーホルダーをつくり、熊野本宮大社前で刻印を入れる。
などの改善策を発表し、実現可能性について今後検討していくことを提案しました。