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実演家講演会「講談の魅力」を開催(上方文化笑学センター主催)
掲載日時:2022年12月13日

2022122日(金)、上方文化笑学センター主催の実演家講演会「講談の魅力」を行いました。実演をセンター長の広瀬依子が担当する授業「演芸フィールドワーク」を学内公開するかたちをとり、履修生のほか、教職員の方々のご参加もいただきました。

実演を披露してくださったのは講談師・旭堂小南陵(きょくどう・こなんりょう)さん。また、上演に先立ち、フリージャーナリストであり講談作家でもある、当センターの大谷邦郎客員研究員に解説をお願いしました。

実演家講演会の様子1 実演家講演会の様子2 



 講談
は、演者がたった一人で物語を紡ぐ語り芸であり、演芸です。軍記物、漫遊記、一代記など、古典から新作まで幅広い作品が演じられます。演奏や音楽のない中、言葉と語りを主体に想像力を刺激します。


大谷客員研究員からは講談の概要、特徴などはもちろんのこと、自身が講談に惹かれて講談執筆を手がけるようになった経緯、虚実が入り混じる作品の成り立ち等を、ユーモアをまじえてテンポよく解説していただきました。



続く実演では、小南陵氏が『あかぎれ膏薬』『妲己のお百(だっきのおひゃく)』の二作品を披露してくださいました。『あかぎれ膏薬』は大谷客員研究員の執筆作です。江戸時代の陽明学者・中江藤樹が幼少期に奉公していた頃の話で、藤樹と母との親子の情愛が描かれています。続く『妲己のお百』も江戸時代の話ですが、こちらは実在したと言われる悪女に材をとった物語。多くの男性をだまし、時には命を奪いながら贅沢な暮らしを手に入れるという内容でした。声の抑揚、間(ま)、表情などで構築された物語世界に、講談に触れるのは初めてという履修生たちも真剣な表情で聴き入っていました。



終了後のインタビューでは、上手いというのは決して誉め言葉とは思っていません、客席とコミュニケーションを取りながら伝えていくことが大切、という小南陵氏のお言葉に、芸の原点を教えていただきました。


上方文化笑学センターでは今後もこのような機会を作っていきたく、来年度も企画を考えています。その際はぜひお越しください。



▮講談師・旭堂小南陵(きょくどう・こなんりょう)氏
https://www.konohana-chidoritei.com/konanryo5/



【本件に関するお問合せ】

上方文化笑学センター 事務局
TEL.072-665-5024
showgaku@otemon.ac.jp