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【開催報告】10/16笑学センター「演劇落語×月亭遊方落語」を開催しました
掲載日時:2023年11月7日

20231016日(月)、上方文化笑学センターは、茨木市の男女共生センターローズWAM(ワムホール)にて、古典落語を題材にした二人芝居と落語を聴く「演劇落語×月亭遊方落語」を開催しました。上方文化を代表する芸能「落語」と、落語にまつわる舞台作品を上演することで、学生や市民の皆様へ文化芸能に触れる機会を提供することが目的です。


 

実演を披露してくださったのは、落語家の月亭遊方(つきていゆうほう)さん、アトリエ・センターフォワード代表で演出家・劇作家・俳優の矢内文章さん、関西屈指の実力派俳優である坂口修一さんの三名です。上演後には元・雑誌「上方芸能」編集長であるセンター長の広瀬依子氏、所員であり劇団タテヨコ企画主宰の横田修氏を交えてアフタートークを展開しました。

落語「寄合酒(よりあいざけ)」/月亭遊方さん

 

まずは月亭遊方さんの落語「寄合酒(よりあいざけ)」からスタートです。町内の若い衆が、金がないので肴をめいめい持ち寄りで飲もうとするが大混乱。がさつで喧しくて、とてもにぎやかなお噺でした。初代・桂春団治(かつらはるだんじ、1878-1934)の十八番(オハコ)として知られ、六代目・笑福亭松鶴(しょうふくていしょかく、1918-86)が得意としていたと言われる古典落語。落語好きのお客様はよくご存じの演目です。

演劇落語「抜け雀(ぬけすずめ)」/矢内文章さん坂口修一さん

矢内さんについては下記をご覧ください。
▮アトリエ・センターフォワード https://centerfw.net/

 

続いて二人の俳優による舞台上演です。演劇落語とは、古典落語の素材をリスペクトしながら二人芝居でみせる現代劇シリーズです。話芸である落語を立体化(俳優が全身を使って表現)することで観客の想像力をさらに掻き立てます。演目は「抜け雀(ぬけすずめ)」。小田原の宿屋「相模屋」は気のいい夫婦が営む小さな宿ですが、大きな宿に客を取られて人気がありません。焦るほど妙な客を泊めてしまい、主(あるじ)は妻に怒られっぱなし。今夜も粗末な身なりの男を泊めてしまって、さあ大変。男は画家だといって襖に雀の絵を書きます。そして、金を持って私が戻るまで絵を手放してはいけないと言うのでした、、、金は無くても約束は守る。誠実さが結実する奇跡の物語です。

 

 

終演後のアフタートークでは、作品に関する感想のシェアを済ませた後、落語家が映像作品(映画/テレビ等)に出演する際、演技に困る人が多いといったエピソードから、「落語」と演劇における演じ方の違いなど、実演家だからこそ話せる興味深いご意見を沢山頂戴しました。演劇は稽古準備が必要なので事前に演目が決まります。しかし落語は、その日のお客様の様子や状況を踏まえて、場合によっては話し出す直前に演目を決めると聞いて驚愕しました。今回も直前に変更したようです。落語と演劇では、芸能の成り立ちがまるで違うことを知りました。

演劇落語ちらし



 上方文化笑学センターでは、今後もこのような機会を作っていきたく、来年度も企画を考えています。その際はぜひお越しください。

 

【本件に関するお問合せ】

上方文化笑学センター

showgaku@otemon.ac.jp

072-665-5024