IEEE(米国電気電子学会)THAILAND SECTIONなどが後援を行う情報技術に関する国際会議 The 8th International Conference on Information Technology (InCIT2024) が2024年11月14日~15日に金沢市文化ホールで開催され、2025年4月開設予定の理工学部情報工学科に着任する宮本行庸 教授が執筆を行った論文 "Performance Comparison Between Moment Features and Using a Free Classification Service in Change-Robust Texture Recognition" が「InCIT2024 Best Paper Award」に選ばれ表彰されました。
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画像認識、画像処理の技術で重要となるのは大きく分けて「色」、「形」、「模様」の3つの要素で、「色」は16進数カラーコードやRGBカラーコード、「形」はドットや推定などを用いて数値化することが可能ですが、「模様」については数値化することが難しく、パターンで認識すると移動、回転、縮尺などの変化が生じた際に、画像内の模様が認識できなかったり、似た模様の画像を探すことが困難であったり、画像処理技術の向上にとって課題となっていました。
宮本教授は、画像内の「模様の数値化」について、1つの画像にある模様を複数の階層(レイヤー)に分けたうえで模様の明暗(グレイレベル)を数値化することによって、画像内の模様をカラーコードのような形で数値化する手法を提案しました。
検証の結果、対象の模様を数値化することによって、移動・回転・縮尺の変化を行った同じ模様の画像をパターンとは違った形で認識することが可能となり、認識結果をフリーの分類サービスである「Google Teachable Machine」と比較して,一定の条件下で認識率が向上することが確認されたことが評価され、「InCIT2024 Best Paper Award」を受賞しました。
受賞に際し、宮本教授は、「このような国際的権威のある学会で賞をいただき大変うれしく思います。共同関係者の方など支援いただいた方にも感謝しております。また今後は、2025年4月から入学してくる学生とともに、技術を「作る側」「使う側」どちらの視点も大切にしながら研究を進めていきたいです。」とコメントしました。