12月7日(土)、本学茨木総持寺キャンパスにて、二大学共同公開講座『次世代エネルギーについて考える』を実施しました。本講座は教育・研究等に関する連携協定を締結している大阪電気通信大学と共同で開催しているもので、本学からは、2025年4月に開設される理工学部 電気電子工学科の高見剛教授、大阪電気通信大学からは工学部 基礎理工学科の川口雅之教授が登壇されました。
第1部では本学理工学部 高見剛教授が「次世代電池が切り拓く未来」と題し、自身が研究に注力し、次世代電池の有力候補とされている「全固体フッ化物イオン電池」を中心に、課題や今後の展望について紹介しました。
第2部では大阪電気通信大学工学部 川口雅之教授が「SDGsを意識した材料開発の取り組み」と題し、新しい炭素系材料の開発を中心に新素材が実現する次世代電池について紹介されました。
高見教授は、次世代電池として研究を進める「全固体フッ化物イオン電池」は、フッ化物イオンが固体電解質を通して正極と負極の間で行き来することで充放電する蓄電池であり、現在、主流であるリチウムイオン電池よりも数倍のエネルギー密度をもち、高い安定性と長時間の使用にも耐える高性能蓄電池として紹介されました。例えば、近年ニュースなどで目にするリチウムイオン電池における発火現象も、液体でなく固体電解質を用いることでそのリスクを抑えられ、この利点も次世代電池として期待されている要因であるとの見解を紹介されました。開発に向けてはまだ発展途上ではあるものの、未来が楽しみになる講演となりました。
大阪電気通信大学と本学とは、今後も教育研究に関する連携を進め、様々な事業に取り組んでいく予定です。