10月14日、高槻市長の濱田剛史氏を講師に招き、「法律に基づくキャリアと視点」と題する今年度第3回の法学部主催講演会を総持寺キャンパスで開催しました。
濱田氏は、大学卒業後に民間企業に一旦は就職したものの、自分の人生や社会について考える中で一転して新たな挑戦を決意、アルバイトの傍ら勉強を重ね6回目のチャレンジで難関の司法試験合格を果たしました。その経験をふまえ、最初から無理と思うのは大間違いで、自分のやりたいことに諦めず挑戦すれば道は開けると学生に語りました。
濵田氏は、当初は弁護士志望でしたが、司法修習中に関心を持ち、修習後に検察官に任官されました。濱田氏は、在職中の経験談を織り交ぜつつ、検事の任務は過去の歴史的事実を探究し、真実を発見することにあると指摘しました。また、検事退官後に就いた弁護士の仕事については、刑事・民事事件のほか企業法務、相談・調査業務など活動が多様である点や、過去を追う検事とは違いリアルタイムで変化する現実に対応しなければならない点に特徴があると語りました。
その後、濵田氏は、弁護士として高槻市の仕事を引き受けたのが縁で、勧められて市長選に立候補、見事当選し、在任4期目です。濱田氏は、政治家で行政組織の長でもある市長の任務について、地域を安定させること、もめていないことが肝心で、目指す統治の究極目的は天下泰平だとの見方を示しました。また、あるべきリーダーとして、一人では何もできず支える仲間が必要である以上、人を見る目を養うことが肝要だと強調しました。
最後に、学生へのメッセージとして、歴史に学ぶこと、本をよく読むこと、多様な情報を前に思考を停止させないこと、そして人の話をよく聞くことが重要だと説きました。
質疑応答では、学生から、勉強の仕方のコツ、検事時代の仕事の内容など、多くの質問があり、丁寧にお答えいただきました。
会場には200名を超える学生・教職員が参加し、濱田市長の法律家としてのキャリアと視点についての実体験もふまえた貴重なお話に魅了されました。








