2025(令和7)年度当初予算概要について
2025(令和7)年度 当初予算について
Ⅰ.予算編成にあたって
学院を取り巻く現在の我が国経済は、新型コロナウイルス感染症が影を潜め、社会・経済活動の正常化が進んだことで、景気は緩やかながら持ち直しの動きがみられるものの、不安定な国際情勢による地政学リスクが続き、世界経済の下振れが懸念される中、国内でも金融市場の変化に加えて、物価高に対する消費者の節約志向も高まっており、景気の先行きは依然として不透明な状況が続いています。
教育業界では、2020年以降小学生の英語教科化、プログラミング教育の導入、「大学入学共通テスト」への移行を柱とした大学入試改革、さらに2022年度からは高等学校で新学習指導要領が実施され、2024年度には文部科学省が高等学校DX加速化推進事業をスタートするなど、教育改革が制度面から進んでいます。また、教育手法の革新という面では、通信インフラの整備やデジタル化の急速な進展を背景として、AIやIoTの活用による新たな学習形態やそれに対応したコンテンツが求められています。一方で、2023年の出生数は8年連続の減少で過去最少となるなど少子化が加速しており、これによるマーケット縮小は止まるところを知らず、また生徒、保護者の厳しい選別にも直面し、私学間競争はさらに激しさを増すばかりです。
こうした環境の下、本学が未来に渡り持続的に成長・発展していくためには、第Ⅳ期中期経営戦略で掲げたビジョン実現を目指し、各学校園が提供するコンテンツの充実や教育指導方法の深化、また教育環境の整備・拡充を進めるとともに、エンゲージメントを向上させ組織力をより一層強化することで、学院のブランド力を確固たるものとしていかねばなりません。
この達成に向け、必要と考えられる箇所については積極的に資金を配分していくつもりですが、支出できる資金には限りがあります。とりわけ、来年2025年度からは第二の開学と位置付ける大学における総持寺・安威との2キャンパス化に伴い、さらに多くの資金需要が見込まれています。
これに対応するため、大学では今後のさらなる規模拡大等も視野に入れ、収入増を図っていく予定ですが、支出面についても、あらためて見直しを考えていかなければなりません。 これらを踏まえ、来年度の予算要求にあたっては、限られた資金を有効に活用するため、全ての部門で今一度予算編成にあたって業務や取組を見直し、本当に必要な支出であるか徹底的に精査をお願いします。
あらためて言及するまでもなく、本学の収入は園児・児童・生徒・学生の保護者から頂く授業料(保育料)が事業収入の70%を占めており、次に収入規模が大きい補助金と合わせると事業収入の85%強となります。このことを念頭において、常にその経費は授業料(保育料)または補助金をもって支払うことに値するのかを意識して予算要求を行っていただきたいと思います。
将来の不確実性に備えるとともに、学院の健全な経営を目指すため、より一層のご協力をお願い致します。
Ⅱ.予算編成の方針
【入口・出口戦略やエンゲージメント向上に資する選択的・集中的な資金投下】
【未来の在り方を意識した長期視点での投資】
【スクラップ&ビルドの徹底】
【費用対効果を十分に意識した事業計画】
【補助金(外部資金)の計画的・積極的な獲得】
Ⅲ.収支予算の要旨