ホーム>大学紹介>学長メッセージ 言伝>学長メッセージNo.9 ものの見方の角度を変えよう

2020.06.04

ものの見方の角度を変えよう

 新型コロナウィルスの蔓延は、我々に、とてつもない苦労とともに、さまざまな「気づき」をも与えてくれました。社会的な距離の取り方や生活様式の見直しまで進んでいます。すし詰め状態の満員電車の中で平気でいたことは、今となっては実に異常な光景に見えてきます。日常の「慣れ」は、何かを「疑う」力を損ないます。
 
 「気づき」は「学び」の機会です。
 例えば、新型コロナウィルスという名も、国際的には、正式にcovid-19と呼ばれていますが、日本ではなかなか浸透しません。日本という国が、既にある慣れた呼び名や決まったやり方を、なかなか変えようとしないお国柄であることが、改めて明らかになりました。
 「気づき」を「学び」に進展させるために、我々はもっと意識的に、ものの見方の角度を変える必要があります。「何何してはいけない」を、「こんなこともできる」という言葉に置き換えるだけで、同じ出来事の印象が変わります。
 例えば、「出勤してはいけない」を、「週に2日はテレワークもできる」と言い換えることで、通勤を含めた働き方の常識が覆ります。
 「集まってはいけない」を、「離れた場所でもコラボできる」へ転換することで、人と人の付き合い方も大きく変化します。現代という時代は、そのための通信技術や道具が整っています。
 大学の授業においても、「遅刻してはいけない」から、「繰り返しオンデマンドで学修できる」へうまく転換できれば、通学や大学という場所の意味合いも決定的に変わるのではないでしょうか。
 
 ところで、この二ヶ月ほどについて、「失われた時間」や「失われた学び」などという言葉が用いられることがありますが、本当に、時間や学びは「失われた」のでしょうか。
 日々成長し生き続けている我々には、時間自体を失うことなどありえません。自宅にいる時間も、何かを学び続けていたはずです。それが何であったかを、角度を変えて考えてみればいいのです。
 今からでも遅くありません。何かを疑い、気づき、そこから、これまでとは違った何かを学んでください。今がその絶好のチャンスかもしれません。
 
 「学び」の機会はどこにでもあります。それに「気づく」のは我々のものの見方次第なのです。

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