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2023.09.25

教育DXによる学びの推進

 秋学期直前となりました。この長い夏休みは、有意義に過ごせたでしょうか。
 9月1日に、「OIDAIアプリ」がリリースされました。夏休み中にも係わらず、既に半数近くの皆さんがダウンロードして下さっています。このような、自分が通う大学の学生生活に特化したアプリを導入している大学は、全国でもまだまだごく少数です。秋学期が始まれば、皆さん全員のダウンロードをお願いしたいと思います。

 このアプリのコンテンツにも係わりますが、本学は今、「教育DXによる効果的学び」を進めています。具体的には、デジタル技術の力を借りて、学生の皆さんの学修に関わるデータを蓄積し、分析し、その結果から、対処法や効果的な学修方法を考え、学生に還元する、というものです。文部科学省も、学修成果の可視化を求めていますが、本学ではもう一歩踏み込んで、効果的に、最短距離で学ぶ方法を探ることを目指しています。

 従来捉えられてきたように、学びは努力によってのみ深まるものでしょうか。楽して手抜きで真の学力をつけることはできないのでしょうか。若い頃、よくそんなことを考えていました。

 「楽しい」と「楽だ」とは、同じ漢字を当てていますが、意味は、似ているようでやや違いますね。『新字源』によると、楽は、木に糸を張った楽器の形からできた漢字で、音楽を奏でて楽しむというのが元々の意味とのことですが、この漢字が日本にやってきてから、「らく」という意味が加わったようです。「たのしい」と「らく」とは、確かに相通ずるところもあります。
 ただ、「らくする」というと、どこか後ろめたいようなマイナスイメージが伴う気がします。私が勤勉すぎるからでしょうか。
 この微妙な感覚が、学びの場でもこれまでは主流だったのかもしれません。今でも、「楽して」学力が身に付くはずがない、というような思い込みが支配的であるように思えます。

 しかしながら、今はICTが劇的に進化し、デジタルによる社会の変革(DX)も進みつつある時代です。これからは進化したデジタルの力を借りて、省略できる作業は省略し、真に重要な部分に、人間の思考を集中させるべきです。
 皆さんには、何を学ぶか、のみならず、どのようにして学ぶか、についても、ぜひ考え続けてほしいと思います。

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