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2024.01.26

個人と所属名の社会性

 新年早々、大きなニュースが飛び込んできました。本学の陸上部に所属する高谷望巳君(社会学部1年)が、西宮戎神社の福男選びで一番福になったという知らせです。足の速さもそうですが、能登半島地震の被災者を思いやったコメントも極めて秀逸でした。びっくりするほど大きな反響があり、私もいろんな人から「追手門、すごいな」と言われ、「これは追手門ではなく、高谷君がすごいだけ」と戸惑いながら、喜んでお礼を返していました。
 本人も、本学の所属であることの影響の拡がりについて、ここまで意識していなかったのではないでしょうか。彼は全く個人としてこの行事に参加しただけだからです。

 ふだん、自らの所属大学の名など積極的に意識していなくとも、良きにつけ悪しきにつけ、何事かニュース性の高い出来事が起こると、否応なくそれが明示されます。自分の名が必要以上に大学名と共に語られることについては、あるいは違和感を抱く人もいるかもしれませんが、世の中では、その個人を特定したり紹介したりする助けに、なぜかその所属先の名をよく用います。今回、この所属先という情報の付加により、大学側は思わぬ僥倖を得ました。

 先日、2部リーグに昇格したアメリカンフットボール部の主将の芹沢太郎君(社会学部4年)、藤居壮太君(社会学部4年)、高橋弥斗君(社会学部3年)が学長室に報告に来てくれました。芹沢君のいい意味で強気な言葉は特に印象的でした。
 チアリーダー部も、1月にアメリカで行われた世界大会Pom部門で優勝しました。またラグビー部も、1月の全国地区対抗大学ラグビーフットボール大会で優勝しました。
 皆さんの活躍のお陰で、大学までがんばっているように映ります。私が嬉しくも少し戸惑った理由です。もちろん、事はスポーツに限りません。
 思えば、学部名、出身地や居住地、出身校、趣味や体験の共有グループなども、この所属名の社会性を持つようです。これらを用いて、皆さんも自己紹介したりしているはずです。
 本学の所属名としての社会的価値が上がるのは、大学側によるのではなく、むしろ多くは皆さん個人の力にかかっています。
 我々は否応なく何らかの社会的グループに属しています。この事実をぜひ前向きに捉えて、積極的に行動して欲しいと願います。

福男になった陸上部・高谷望巳君

真銅学長に報告するアメリカンフットボール部

世界大会Pom部門で優勝したチアリーダー部

全国地区対抗大学ラグビーフットボール大会で優勝したラグビー部

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