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2025.03.14

「お水取り」と「続けること」

 ようやくやや春めいてきました。「暑さ寒さも彼岸まで」という言葉があります。春の彼岸は、淋しくもまた新たな出会いを期待する季節です。
 関西ではもう一つ、「お水取りが終われば春」という言い方もあります。東大寺二月堂で行われる修二会のことです。13日未明に、若狭井から「お香水」を汲み上げ、観音に供える儀式がクライマックスなので、「お水取り」の名がありますが、有名なのは、1日から14日まで本行を勤める練行衆の道明かりとしての、大きな松明が、二月堂の欄干を走る「お松明」です。元々は、旧暦の2月1日から2週間修された法会だったので、「修二会」と呼ばれ、二月堂の名もここから来ています。
 私は、毎年見にいくようにしています。今年はまだまだ寒い3月6日の夜に行ってきました。
 この3月6日と翌7日、入学前教育の先輩プログラムが、692名の入学予定者を迎えて行われました。サポートする学生スタッフは、今年は総勢167人でした。前日の5日、代表の大西拓海君(地域創造学部4年)、副代表の八幡久瑠実さん(心理学部4年)と河野なつさん(国際教養学部4年)のコアメンバー3人が挨拶に来てくれた時には、直前の不安と焦りを語っていましたが、本番2日間が終わり、入学予定者が実に満足気に帰って行くのを見送り、活動を振り返った際には、ほとんどの学生が、達成感と安堵感で涙を流していたとのことです。
 このように大人数の入学予定者を先輩が丁寧に迎えるプログラムは、本学の大きな誇りです。
 我々が誇りとする学生たちの活動は他にもたくさんあります。今年度のWIL AWARDSの、最優秀賞「追大パーク」、優秀賞「舞台表現プロジェクトSTEP」、校友会長賞「OIDAIあくたがわんプロジェクト」などはその代表です。
 今年の学位授与式は3月18日です。卒業生には、卒業後も学び続けてほしいとお願いしています。
 お水取りは、奈良時代の752年から、今年で連続1274回目とのことです。戦時中も含め、途切れず承け継がれてきたことは驚異的です。
 皆さんは、何か、長い間続けている習慣はありますか?
 最近始めたことでも、ぜひ、意識して続けてみてください。将来、きっと何かが変わりますよ。

入学前教育プログラムの様子

WIL AWARDS 2024

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