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2020.12.11

同じようでいて、決して同じではない日常

 キャンプファイアーの火や、浜辺の波紋は、同じように動きながら、決して同じ形の繰り返しではありません。そのために、見飽きることがありません。ふと気がつけば、キャンプ場や海辺で、これらをずっと、ぼうっと見続けていた経験がある人は多いと思います。
 キャンドルの炎も同じです。持続と変化という、やや相矛盾したものが合わさったものを、そこに見出すことができます。これは、人間の日々の生き方の比喩として見ることもできます。

 今年度のCandle Nightのスタッフである3年生の新颯太君と2年生の杉原雅希君が、今年のオンライン開催の報告と挨拶に学長室に来てくれました。
 Candle Nightは2010年に発足して今年で11年目とのことです。9年目までは安威キャンパスの追大緑地で実施されてきましたが、昨年は10年目を迎えた節目に初めて総持寺キャンパスで開催されました。
 その美しさは、ご覧になった方はよくご存じかと思います。キャンドルも、当初は数百個に過ぎなかったようですが、今では約4000個の光が灯ります。スタッフは毎年50名ほど、今年も54名のスタッフが準備を重ねてきました。

 スタッフ自身の水際4要件の順守はもちろん、同居者の状況の把握、キャンパス入構の限定、体調が悪くなった場合の対応など、執拗なほど丁寧に説明してくれました。たとえ当日は無観客で、後日オンライン配信をするという新しい形にしても、とにかく実現したいという強い思いが認められました。彼らを支える職員の山元隆広さんたちの指導のおかげでもあるのでしょうが、大学の求める感染予防徹底の趣旨をよく理解してもらえていると感じました。

 10年続くCandle Nightという伝統行事は、毎年当たり前のように行われるものとなりつつありましたが、今年の状況は、それが永遠のものではないことを教えてくれました。ちょうどキャンドルの炎のように、ずっと燃え続けているように見えて、火そのものは常に移り変わっています。今年は全国各地のキャンドルナイト運営団体からメッセージも届く予定だそうです。
 来年1月上旬に配信されるとのことです。その炎をご覧になり、重ねて、ぜひ、皆さん一人一人の日常における持続と変化の双方をも見つめ直してみてください。





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