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2024.03.19

先達とストーリー

 3月19日、学位授与式が執り行われました。今年も2000人近い学生が本学を巣立っていきます。
 先日、公立教員採用試験に合格した学生が、学長室に報告に来てくれました。大阪府中学校社会の黒川誠也君(経営学部)、大阪府中学校英語の加藤更紗さん(国際教養学部)、大阪府高等学校国語の木佐一晴花さん(国際教養学部)、京都府中学校国語の飯田音音さん(国際教養学部)の4名です。
 4名は、口を揃えて、小学校や中学校また高等学校のいずれかで、いい先生と出会ったことが、教職を目指す大きな理由となったと話してくれました。
 人は人との出会いの中で、自らのモデルを見出し、将来像を描くことがあります。誰かが自分の人生に大きな影響を与えた経験は、皆さんにもあるかもしれません。それが、大人と接する機会の限定されている生徒時代ならば、よけいにその出会いの意味も大きく見えるのでしょう。
 国際教養学部の湯浅ゼミの森村陽向子さん(4年)、金沢美来さん(3年)、藤田結万さん(3年)、福本理珠さん(3年)、多田美歩さん(3年)たちが取り組んでいる、追手門学院幼稚園や茨木市のおにクルでの、デジタル絵本の制作を通じての園児や小学生たちとの触れ合いも、子供たちに将来大きな影響を与えることになるかもしれません。
 ただし学生たちは、デジタル機器の操作方法などのサポートが中心で、肝腎の絵本の内容には、あまり踏みこんでの助言はしなかったとのことでした。子供たちが、全く自分たちだけで、それぞれの絵本のストーリーを作り上げていくのには、実際、彼女たちも驚いたそうです。人間には、本来的にストーリーを作り上げる才能と願望があるようです。
 他の人から学び、影響をうけながら、自分に備わっているストーリー作成の能力を発揮し、自分の今と将来とを選び取っていく。このような行動類型は、大学においても見られます。
 反面教師も含め、モデルとなる先達を探し、自分なりの生き方をストーリーに落とし込み、さまざまな色を付けていく。追手門学院大学という場が、よき先達とストーリー作成のきっかけを与えることできればと、心より願っています。
 ぜひ素敵な特別なるストーリーを描いてください。その物語は、作者も主人公も皆さんですので。


「2023年度学位授与式」の様子

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