大学紹介
2023.05.11
大型連休も明け、5月8日には、新型コロナウィルスの感染症法上の位置づけが、「2類相当」から「5類」に引き下げられました。また、WHO(世界保健機関)も、これに先立つ5日、感染拡大について出されていた「国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態」の宣言を終了しました。
それにもかかわらず、街や電車の中では、マスクをしている人の方がまだ多いようです。
皆さんは、マスクの着脱について、どう考えますか。いまだに強い同調圧力を感じて暮らしているのではないでしょうか。
マスクは、「コロナ以前」に戻るものと、戻らないものとの共存を示唆しています。久しぶりに外してみると、他人の顔を真正面から見ることがとても新鮮で気恥ずかしいくらいです。
皆さんの化粧や髭剃りの習慣は変化しましたか。服装の趣味はどうでしょう。
吊り革や手すりを、あまり握らなくなったのではないでしょうか。手洗いの回数も、以前より増えたのではないでしょうか。
新築のビルなどでは、自動ドアやエレベーターの非接触ボタンが積極的に導入されているとのことです。自動水栓もかなり普及しました。
これらの技術の進展はもちろんいいことではありますが、人間関係にとって何か影響を及ぼすことはないのでしょうか。
衛生上の問題はさておき、むしろこれを、思考のきっかけとして積極的に捉えてみましょう。
我々は、知らず知らずのうちに多くのものに触れ、手をセンサーとしてその質感や温度などを感じ取っています。
5月5日、茨木市見山上音羽地区の水田を会場に、第2回の「たんぼラグビー」が行われました。全28チーム210名がエントリーして、大人も子どもも泥まみれになって試合が行われたとのことです。
本学の男子ラグビー部も、試合に3チームが出場したのみならず、運営面でも大活躍しました。
この「泥まみれ」という言葉を聞いて、とにかく羨ましく思うのは、私だけでしょうか。かつての田植え時の指の感触が蘇りました。あのヌルっと冷たいような感覚です。
何かに触り、対象の存在感をしっかりと感じること。普段は忘れがちです。
二足歩行が始まって以降、手で感じる触感は、人間に与えられた特別な外界との通路です。「コロナ以前」にも増して、敏感に感じ取りたいものですね。
たんぼラグビーin茨木
「泥まみれ」でプレーをする学生
真銅正宏学長の著書「触感の文学史」
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