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2020.12.18

起業家は養成できるのか

 今年は新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、就職活動については殊更に不安感をあおられました。業界および業種によって影響の差が大きく、就きたい職業が思うように選べず、不本意な就職を選ぶ方もおられたかもしれません。
 自分の一生が、大学卒業時という一瞬に、不変のものとして決定されるわけではもちろんありません。むしろ卒業時の就職は一つの通過点と捉え、それ以降も、自分とぴったり合った生き方をじっくり問い続けて欲しいと思います。そのためにも、生涯、何かを学び続けて欲しいのです。

 最近、起業家精神とかアントレプレナーシップという言葉がよく聞かれます。ベンチャー企業がその代表ですが、最近ではもう少し広範囲にわたる問題を扱い、新しい価値を生み、結果、大きく拡張する企業として、スタートアップと呼ばれる企業も注目されています。

 ところで、全く新しいものを生む起業家を、大学のカリキュラムで養成することなど、いったい可能なのでしょうか。これは難題です。
 もちろん、新しいものは真似したり学んだりできません。しかしながら、その発見に至るヒントや近道については、学ぶ方法があるはずです。また、新規を望む精神を醸成することも教育可能です。

 例年は一堂に会して行う理事長からの学院生表彰を、密集を避けるために学長として分担し、学長室で、奨励賞の表彰状と副賞をお渡ししました。
 私の担当は、関西広域連合協議会「大学生等との意見交換会」で優秀賞を受賞した経済学部の「藤好ゼミ1」と、第7回グッズコンテストで最優秀賞の経営学部の「山下ゼミ マスクメロン」、第10回ビジネスプランコンテストで最優秀賞の「山下ゼミ スッキリ!」、そして同じく第10回ビジネスプランコンテストでフジテック特別賞の「山下ゼミ しゅーズ」の各グループでした。皆さん、キラキラとした輝くいい瞳をしていました。
 これらはいずれも、魅力的な施策や事物の具体的提案ですが、それを練る試行錯誤の過程には、全く新しい次元のものづくりや政策提案へのヒントも多く詰まっていたはずです。

 すべての学生の皆さん、すべての機会を無駄なく学びにつなげてください。皆さんの「新しさ」に向かう前向きの姿勢を期待しています。



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