朴ゼミの活動報告会
草山ゼミが取り組んだ「みんなでつくるダンス公演トワニミライ」(撮影:松本成弘)
大学紹介
2022.12.12
高校までの授業と大学の講義の違いについて聞かれることがあります。高校生にとっては、履修計画や卒業研究のテーマを、とにかく自分で自主的に決めなければならないという、大学の特殊な学びのスタイルが、最も異なる点に見えるようです。
特にゼミという授業形態における活動、およびその際の思考の展開の仕方において、それは顕著です。
最近、2つのゼミの活動の報告と案内に接しました。一つは、経営学部朴修賢先生のゼミの、熊本県水俣市地域活性化プロジェクトの報告です。映画「MINAMATA」をきっかけに、教科書でしか知らなかった水俣市を訪れ、その新たな魅力を全国に紹介するために活動し、さらにはクラウドファンディングにも取り組んだことについてでした。経営学部の学びとしても、お土産の開発と販売を材料に、学生のマーケティングについての学びが深まったものと思われます。
もう一つは、地域創造学部の草山太郎先生の3、4年次のゼミの「みんなでつくるダンス公演トワニミライ」の案内です。その副題は「障がいのある人もない人も一緒に踊ろう!」というもので、12月3日の公演は私も見てきました。これも、森田かずよさんと作り上げるダンス公演が中心というよりも、地域創造学部の学びとして、茨木市文化振興財団との連携の中で、街の人々の多様性への気づきが重要なポイントであったようです。
いずれも意欲的な取り組みですが、このような教室を飛び出しての活動については、一つの課題が表面化する場合が多くあります。それは、活動の時間や経費などの限界に関わります。おそらく学生たちも、そのモチベーションの維持や理念への意識の差について、ある段階からずいぶん悩んだものと推察されます。要するに、自らの活動を、正課科目の単位取得の一環の範囲に置くべきなのか、それに留まらないボランタリーで自主的な部分をどこまで伸長させるべきかの問いです。
本学の教育手法WILも、意欲的にこれを推進すればするほど、必ずこの問題にぶつかります。むしろ学びにおける限界点というこの本質的な問いこそが、このようなスタイルの学びにとって重要なのかもしれません。
大学における社会有為とは、どうあるべきなのか。皆さんはどう考えますか?
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