1966年撮影 / 安威キャンパス
2024年6月撮影 / 総持寺キャンパスⅠ期棟(右)とⅡ期棟(左)
大学紹介
2024.06.05
5月29日は、追手門学院の創立記念日でした。1888年の創立から数えて今年で136周年です。といっても、皆さんにはあまりピンとこないほどの長い時間だと思います。一方で、創立者の高島鞆之助も、学院の136年後のことまでは想像もつかなかったと思います。おそらく、今、本学院に属している誰も高島とは会ったことがないでしょうが、他の同時代人、例えば西郷隆盛や乃木希典などより、やや身近に感じられます。
もしそうなら、それは、追手門学院に関係する後の代の人々が、周年ごとに、何らかの形で創立時を振り返ってきたためと思われます。このように、周年とは、時間が経つにつれ失われつつある記憶を、再び認識することで、いわば忘却を先延ばしにする機会とも言えます。
歴史上の人物で、我々が知っているのは、教科書など、何らかの形で語り継がれてきた人物です。当然ながら、ある時代を生きた全ての人々が教科書に載るわけではありません。例えば歴代の天皇の名は覚えていても、皇后の名を覚えている人はほとんどいないと思います。そのため、天皇家の歴史は、女性天皇以外、どうしても男性中心になります。このような歴史記述の偏りを少しでも減らすためには、語られていない人を語り直すしかありません。日本で女性として初めて判事や裁判所所長となった三淵嘉子さんのことも、連続テレビ小説が始まる前は、よく知られていたとはとても言えない状況でした。
このように、我々の目には、見えているようで見えていないことがたくさんあります。創立記念日などを機会に、ぜひ、見えないものを見える練習をしてみてください。
大学は1966年開学ですので、再来年2026年に60周年を迎えます。人間でいえば還暦という年回りです。来年2025年には本学においていわゆる理系初の学部である理工学部が開設される予定であり、総持寺キャンパスには南北250メートル、6階建ての大きな建物が建ち上がります。これを我々は「第二の開学」と呼んでいます。また学院も4年後の2028年には140周年を迎えます。
ちなみに今年2024年は昭和99年に当たります。昭和生まれの人は、99から昭和の生まれ年を引けば、満年齢になります。私は昭和37年生まれなので、満62歳、という具合です。分かりやすいとは思いませんか。
1966年撮影 / 安威キャンパス
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