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2020.09.10

105分13週の学年暦と時間感覚

 半年ぶりの久しぶりのキャンパスと、春学期に進んだオンライン授業とで、学生の皆さんにはこれまで以上に、時間と場所の使い方について、苦労と工夫の必要性を感じておられるのではないでしょうか。

 さて、皆さんは普段、時間をうまく使いこなせていますか。時間に追われ、時間に使われていませんか。
 そもそも時間は、ずっと同じ長さで流れていますか。
 文献で確認したわけではありませんが、物理学者のアインシュタインは、熱いストーブの上に手をおく1分間の長さが1時間以上にも感じられ、恋人と一緒にいる1時間が1分間にも満たないように感じられる例を挙げて、「相対性」理論の説明をしたといいます。

 本学では、来年2021年度春学期より、総時間数を確保しつつ、これまでの1コマ90分の授業時間を105分に延長し、その代わり授業期間を半期15週から13週に短縮することにしました。また原則として定期試験期間も廃止します。

 変更の目的は、第一に、半期を約4週間短縮することにより、フィールドワークや海外留学、課外活動やボランティア活動などを、これまで以上に活発に行う環境を整えるという点にあります。加えて、毎回の授業が105分になり、15回分の内容を13回に濃縮する必要はありますが、ディスカッションなどの時間を充実させ、授業がより立体的に組み上げられることで、理解が能率よく進むことも期待されます。また毎回の授業の到達度をその都度確認し、学修の質向上を目指す確認テストなどの時間も含める予定です。

 この大きな変更により、夏期や春期の長い時間が確保されます。その使い方は、皆さん自身が自由にデザインすることになります。
 ただし、夏休みなどの自由になる時間は、長ければ長いほどよいというわけでもありません。特に今年の夏などは、多すぎる時間を持て余した人も多くいたのではないでしょうか。
 時間というのは、あるだけでは、何の楽しみも休息も与えてはくれません。それを使いこなす我々の準備があってこそ価値を持つものなのです。

 時間は必ず我々の身体の中を流れています。ぜひこの時間感覚を意識してみてください。105分も13週も、その長さは「相対性」に委ねられていることがわかるはずです。

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