ホーム>大学紹介>学長メッセージ 言伝>学長メッセージNo.58 自分のことをよく知っていますか

大学紹介

About Otemon
  • シェアする
  • facebook

2021.11.05

自分のことをよく知っていますか

 追大初のパラリンピアンである、女子車椅子バスケットボールの北間優衣さんが、学長室を訪ねてくれました。東京パラリンピックでは日本チームは6位という好成績で、北間さんご自身も、すべてスタートメンバーとして出場されました。近いうちに、学生たちに体験講義をやりましょうというご提案もいただきました。

 車椅子バスケットボールには大きな特徴が一つあります。それはポイント制です。選手は障がいの度合いにより、重い方から1.0から4.5の0.5刻みのポイントを持っていて、コート上で同時にプレイする5人のポイントの合計が14.0を超えてはならないというルールになっています。
 北間さんのポイントは、最も重い1.0です。彼女が入れば、他は障がい度合いの軽い選手が多くコートに入ることができることになります。
 この数値化は、考えようによっては少し残酷ですが、そのことが、車椅子バスケットボールを、スポーツ技術に戦略を加えた知的なゲームに変えています。

 さて、皆さんは自分のことについて、どれほど客観的に把握していますか。追ナビに表示されるGPAや各種スコアの数値を相対的に見て、意外な自分の姿や口惜しさを感じたことはありませんか。
 本学では、学修者本位の学びの確立のために、それぞれの足跡をできるだけ可視化する、OIDAI MATCHという教育DXを進めています。皆さんのあらゆるデータを蓄積し、教職員はもちろん、ICTおよび将来的にはAIの助けも借りながら、高度に分析し、皆さん一人ひとりの希望に沿った方向性を助言するためです。
 そのために、この秋学期からナレッジデリバーというLMSを試験的に導入しました。これは、今までの本学のLMSではできなかった、皆さんの学修行動、例えば授業における動画視聴データの蓄積などを可能とする特徴を持つものです。

 自らのデータの可視化や数値化という手法を、決して怖がらないでください。すべては自らのさらなる成長のためです。自分が自分を一番知っているように考えがちですが、実際には必ずしもそうではなく、むしろ他の人やデータの方が皆さんの本当の姿を教えてくれることも多々あります。
 さまざまな方向から自分の姿を見つめ、よりよき学びを深めてください。それが皆さんの知的戦略となるはずです。




▼北間さん来校のニュース (2021.10.27)

https://www.otemon.ac.jp/whatsnew/news/_15186.html

 

▼在学中のインタビュー取材(2017年撮影)

https://www.youtube.com/watch?v=yUhcEa8GjLA

バックナンバー