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2021.04.16

キャンパスを学生の安全な居場所に

 大阪府から、授業の原則オンライン化と部活動の自粛の徹底の要請が出されました。一方、文部科学省からは、「感染防止と面接授業・遠隔授業の効果的実施等による学修機会の確保の両立」という対処方針が示されています。
 本学は、本年度当初より、学生の入構時の体温管理や手指消毒の徹底などはもちろん、大人数授業のオンライン化や、教室の収容人数制限などを行い、感染予防対策を徹底してきました。今後も状況を見据えながら、対面授業とオンライン授業を効果的に組み合わせた授業運営を行う予定です。これは、いうまでもなく高等教育の質の担保のためです。
 もちろん、日々感染状況は移り変わっていきます。場合によっては、授業の形態を対面からオンラインに変更することもあり得ますが、その場合でも、学びの質に顕著な差異が生じないように、先生方にも努力と配慮をお願いしています。

 願うべきは、もちろん誰もが感染しないことですが、感染経路が不明な例も多く、通常の生活をしていても、どこかで知らずに罹患してしまう場合があります。その一方で、現況下においては常識を逸脱した行動、例えばマスクをせずに大勢で騒ぐなどの行動をすれば、感染が拡大することは明らかです。
 本学の学生には、このような感染の主体にはなってほしくありません。

 坂口安吾は、「私の小説」という小文の中で、幕末にオランダ語の「自由」を翻訳するのにふさわしい日本語が無く、「わがまま」という語にしたという「笑ひ話」を紹介した上で、「真に自由の中に責任を自覚するには、深い教養を必要とするものである」と書いています。自由に大人数ではしゃぎたいこともあるかもしれませんが、それが感染拡大を招くものなら、他者も含む社会に生きる一個の人間として、やはり避けなければなりません。
 大学としては、キャンパスを学生の皆さんの最も安全な居場所にしたいと思っています。誰かの「わがまま」のせいで大規模なクラスターでも発生すれば、大学は門戸を閉じる判断をせざるを得ません。そうならないためにも、感染予防マナーについての「責任」を自覚し、キャンパスが安全な学びの場であり、快適な居場所であり続けられるよう、皆さんの特段のご協力をお願いします。

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