大学紹介
2021.10.26
学友会追風が、今年から長くなった夏休みを有効に使おうと、9月に学生プレゼンテーション大会を企画してくれました。春学期の学びをテーマに参加者を募ったところ、12組もの応募がありました。その様子はYouTube で配信され、審査も追風副委員長の岡田大来君を始め学生たち5人だけで行われました。参加した学生からは、「プレゼンは苦手だったけれども、この苦手を克服したいと思い参加した」「話し始めると緊張も次第に解け、もっと伝えたくなった」などといった声が聞かれました。
大成功です。
学会においても、成果の発表は、学会誌に論文で行われるとともに、伝統的に口頭発表でも行われてきました。通例では発表の後に質疑応答の機会が用意されます。研究成果が同じならば論文発表だけでも十分だとも思われますが、オンライン学会でもこのような慣習がずっと続けられています。口頭発表でどこが見られ、何が測られているのかは、よく考えてみるべき問題だと思います。
言文一致体という文体があります。文学史では明治期以降の文学作品の説明に用いられます。
しかしながら、少し考えてみればわかるように、完全な言文一致など不可能です。私たちがふだん話している言葉は、そっくりそのまま文字にはできません。また発音やイントネーションなども伝わりません。話し言葉と書き言葉は、全く別のものなのです。
素敵な文章でも、棒読みしたために空疎でつまらないと感じたことはありませんか。また、よくよく考えてみれば望んでもいないことを、口頭で説得され受け入れたことはありませんか。
ぜひ、日ごろから自分の話し方に意識的になってみてください。声の強弱を考え、「えーと」など開口時の無駄な口癖を無くし、文末の言葉に変化を与えてみるなど。その先に、上手なプレゼンテーションが待っています。
もちろん、話す内容の精査が重要であることは大前提です。
プラトンが「賢者は、話すべきことがあるから口を開く。愚者は、話さずにはいられないから口を開く」と言ったと伝えられています。something to sayとto say somethingの違いです。我々のプレゼンテーションは、もちろん、賢者のそれでありたいものです。
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