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2025.04.04

DXと10年昆布

 いよいよ新学期がスタートしました。今年度から、OIDAIアプリに電子学生証が導入されました。このアプリに代表されるように、本学は教育DXを率先して推進しています。科学技術の進歩は日進月歩の勢いです。これからも進化し続けるこのアプリを、様々な場面で活用し、本学の方向性を実感してみてください。

 ところで皆さんは、10年後あるいは30年後、この世の中がどのように変化していると思いますか。
 例えばインターネットは、1995年にWindows95が発売されたことがきっかけで急速に普及し始めました。今から30年前のことです。そんな昔ではありません。
スマホに至っては、2010年頃から普及が始まり、2015年に50%の普及率に達し、その後の10年で劇的に進化したことになります。今や我々は、インターネットやスマホに生活のかなりの部分を頼っています。
 一方、そのあおりを受けて、公衆電話ばかりでなく固定電話も、世の中から消えつつあります。

 10年後の2035年頃、皆さんは何歳になっていますか。30年後の2055年頃に、スマホは残っているのでしょうか。他の道具に代わっているとすれば、私たちが日常的に手にしているものは何でしょうか。否、何か手に持っているのでしょうか。

 本学も、2015年に地域創造学部ができるまでは、5学部5000人ほどの規模でしたが、今では9学部9000人超の規模にまで発展しました。
 何かを持続し熟成するための10年もあります。
 北海道利尻島の昆布は、昆布蔵で熟成させると旨味が増すとのことで、3年熟成物は、京都の高級料亭などごく限られた範囲で用いられています。熟成昆布の旨味のピークは10年とも言われています。これは、昆布蔵という湿度と温度の変化が長期熟成に適した環境がある場合に限るとのことで、買ってきた昆布を家でただ10年寝かせても、味が落ちるだけです。
 10年昆布で出汁を取った究極の味の料理、美味しそうですね。
 この究極の味のためには、通常新物か熟成1年で出荷される利尻昆布を、そこに留め置く勇気と余裕が要るわけです。

 皆さんの今後の10年間の変化を、自ら意識的に見ておいてください。変化と熟成。どんな世界が見えるか、楽しみです。

OIDAIアプリに搭載された電子学生証

電子学生証の利用イメージ

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