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2023.02.02

学生生活のスパン

 私は、高等学校の国語科教員になり、併せて実家の葡萄農家を手伝うことを、父から期待されていました。
 大学4年のとき、無事、大阪府高等学校の教員採用試験に合格。しかし卒業間際になって、学びを続けたくなり、辞退して修士課程に進みました。
 2年で修士論文は完成したので、博士課程を受験し、結果、不合格。1年待ってもう1度挑戦し、何とか合格することができました。
 博士課程は3年ですが、その間に浩瀚な博士論文を書くことはできず、雑誌論文ばかり書いていました。その間、結婚もしました。4年目29歳になって、公募で徳島大学の専任講師に採用されることが決まり、博士課程を中退し赴任。その時には長男が生まれていました。
 一応これで、11年にわたる学生院生時代は終わりましたが、博士論文という宿題は残りました。結局、私が博士号を取得したのは、それから25年後、既に54歳になっていました。

 皆さんは、自分の真の学生生活のスパンを、どれくらいに考えていますか。我々はいつか、学びを全く止める時が来るのでしょうか。それでいいのでしょうか。

 先日、交換留学生の韓国祥明大学のホ・インヘンさん、ベトナム貿易大学のグエン・ゴック・ティー・ガンさんが、帰国の挨拶に来てくれました。同じ祥明大学から来ているキム・ヒョビンさんは、 2023年度春学期まで本学で学び続けます。当然ながら、留学の期間や目的は人それぞれです。加えて、帰国後のキャリアについても、日本語能力を生かしつつ全く違った進路を描いているようでした。
 また、秋学期短期プログラムとして受け入れている、グリフィス大学アカデミック・インターンシップ・プログラム受講生のライアン・ウェイクハムさん、ショーン・ディロンさん、ソフィー・モリスさん、アリッサ・イケダさんの4人の学生も、修了と帰国の挨拶に来てくれました。
 彼らは日本での英語教育や、オーストラリアでの日本語教育のキャリアなどを目指しています。ここに至るまでにも、大学の専門課程を変えたり、いったん職業についていたり、一本道ではない経歴をもっています。
 苦労もたくさんあったのでしょうが、その人生の多彩さは羨ましくもあります。

 卒業後も続く学びの時間。長ければ長いほど、楽しそうだと思いませんか。

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